事例
3ヶ月前に英会話教室の契約をした。
利用期間が1年で、30回受けられる契約で、総額20万円支払った。
しかし平日は仕事が忙しく、休日はなかなか予約が取れず、この3ヵ月間で、3回しか利用できなかったので、解約したい。
利用していない分の代金は返金されるのか。
解説
特定商取引法では、一定期間にわたり継続してサービスを受ける契約で、これまでに消費者トラブルが多く発生した特定の契約について、特定継続的役務提供として指定しています。
語学教室以外には、エステティック、家庭教師、学習塾、パソコン教室、結婚相手紹介サービス、美容医療が、その対象となっています。
事業者が特定継続的役務提供の契約をする場合には、特定商取引法では、「事業者は契約の締結前に、当該契約の概要を記載した書面(概要書面)を、契約の締結後に、契約内容について明らかにした書面(契約書面)を、消費者に渡さなければならない。」と定めています。
特定継続的役務提供には
クーリング・オフ制度のほか、中途解約時の取り扱いなどのルールが定められているので、契約期間内であれば理由を問わず、中途解約をすることができます。
その際に、事業者が消費者に対して請求できる費用の上限額は、特定継続的役務提供の対象業種ごとに定められています。サービス利用後は、「提供されたサービス相当額」及び「法律で定めた上限以内で事業者が定めた額(損害賠償等の額)」を支払うことになります。
語学教室の契約では、「サービスを利用するために必要」、「購入しないとそのサービスが利用できない」などと言われ、教材として書籍やCDなどの購入を勧められる場合があります。このような商品を「関連商品」といい、特定継続的役務提供の対象業種ごとに、政令で指定されています。関連商品であれば、中途解約の際にその商品の購入代金を、サービスの代金とあわせて清算することができる場合もあります。