事例
自宅に業者が訪問してきて、「契約している火災保険の保険金を使って、無料で屋根の修理をしないか」と勧められた。
「保険金請求の申請サポートもするので、修理工事費用の心配はない。」と言われたが、そんなことが出来るのか?契約しても大丈夫なのか?
解説
「保険金が下りると言われていたのに下りなかった」、「下りた保険金の50%をサポート費用として請求された」といった相談が寄せられています。火災保険では、自然災害などの事故による被害も対象としている場合もありますが、自然の消耗もしくは、劣化または品質によるさび等、経年劣化によって生じた損害は支払いの対象にはなりません。
保険金の支払いや補償の金額は、契約者による保険金の請求後に、保険会社が保険契約の内容や住宅の損害の程度、損害が生じた原因などを査定し確定します。事業者から事実とは異なる理由による保険金の請求を勧められ、経年劣化による損傷と知りながら、虚偽の理由で保険金を請求すると、保険会社から保険金の返還請求を受けたり、保険契約自体を解除をされたり、ケースによっては刑事罰(詐欺罪)に問われるおそれもありますので、絶対にしないでください。
もし、業者の勧めを受けて、工事契約をしてしまっても、特定商取引法の訪問販売や電話勧誘販売で契約した場合には、契約書面を受け取ってから8日間以内であれば
クーリング・オフ(無条件解約)することができます。
また、8日間を過ぎていても、契約書面を受け取っていない場合や契約書面の記載に不備がある場合は、クーリング・オフできる可能性があります。