事例
スマートフォンでSNSを見ていたら広告が表示され、大手百貨店が閉店セールをしているとのことで、高級ブランドのバッグが格安で販売されていた。
百貨店が販売しているならと信用して注文した。
代金引換配達で届いたが、バッグは偽物だった。
返金してほしいが、販売サイトに業者名や所在地、電話番号の記載がなく、メールを送っても返事が来ない。
アドバイス
◆販売サイトには百貨店のロゴが表示され、一見、百貨店の公式サイトのように見えても、サイトに事業者名や問い合わせ先の電話番号や所在地の記載がなく、メールの返信もないのであれば、百貨店の公式サイトを装った偽サイトと取引してしまったと考えられます。
◆いったん配送業者に代金を支払って受け取ってしまうと、配送業者から返金を受けるのは困難です。
◆販売サイトと連絡がつかない場合、返金交渉は困難ですが、送り状に記載の荷物の依頼主に連絡がつけば交渉できる場合があります。
解説
消費者としては、通販サイトに百貨店の名称やロゴマークが表示されていれば信用してしまいますが、百貨店が高級ブランドを格安で販売するとは一般的には考えにくいことです。
偽サイトの特徴として、通常販売価格より大幅に値下げされている、日本語の表現に不自然な点がある、URLの表記がおかしい、販売業者名や所在地などの記載がない、などがあります。
何かしらの違和感を覚えたら注文を控えましょう。
また、百貨店の公式サイトでは、このような偽サイトについて注意喚起されている場合が多いので、事前に公式サイトを確認することをお勧めします。
もし、注文した後に契約先が偽サイトだと気づいた場合は、メール等でキャンセルの連絡をしましょう。
支払い方法がクレジットカード決済の場合は、不正利用される恐れがあるため早急にクレジットカード会社に相談しましょう。銀行口座へ前払いで支払った場合は、振込先の金融機関に連絡し、振り込め詐欺救済法による救済を求めましょう。
代金引換サービスの場合は、支払って受け取ってしまうと返品返金が困難なので、商品が届いても送り状の依頼人が販売業者と異なる場合は受け取り拒否をしましょう。
その場合は送り状に記載された情報を控えておくようにしましょう。