未成年の子供が、オンラインゲームで高額な課金をした。

事例

未成年の子供が、オンラインゲームで高額な課金をした。

クレジットカード会社の利用明細に、心当たりのない高額請求があった。

不正利用かと思ったが、14才の息子が、親に無断でスマホのオンラインゲームで課金していたことが分かった。

親の財布からクレジットカードを取り出し、カード情報を入力して課金したらしい。

返金はしてもらえないのか。

アドバイス

◆未成年者が保護者の承諾なく契約した場合、民法の「未成年者取消権」で、契約を取り消すことができます。

◆未成年者本人から、無断で課金してしまった理由や利用の状況の詳細を聞き取り、親子で話し合いましょう。

利用状況と親子双方の反省点や今後の対応方針等を整理し、プラットフォーム事業者に申し出ましょう。

プラットフォーム事業者の理解を得られない場合は、ゲームの提供会社に直接事情を説明して、理解を求める交渉をすることになります。
◆未成年者が成人と偽った場合は、未成年者取消が認められず、事業者が返金に応じない場合もあります。

解説

「プラットフォーム事業者」とは、インターネット上でゲームコンテンツを配信するとともに、有料コンテンツの取引の場を運営する事業者です。

ネットでの課金は、対面販売でないため、事業者として「本当に未成年者がした課金なのか?」「成人がした課金ではないのか?」といった疑義が残れば、応じてもらえません。

最近は、未成年者の高額課金を防ぐために、多くのオンラインゲームにおいて、年齢確認画面が用意され、年齢ごとに課金の上限金額を設定しています。そのため、未成年者が課金をして遊びたいために、本当の年齢ではなく「成人である」との偽りの年齢を入力してしまうケースがあります。

成人と偽ったかは、年齢確認画面、親の承諾の確認方法、未成年者の年齢など、総合的に判断されると考えられていますが、利用状況によっては、「未成年者による課金と判断できない」として、返金されないこともあります。

プラットフォーム事業者(またはゲームの提供業者)には、以下の事情を詳しく伝えましょう。

・子どもがアカウントを作成した状況

・子どもが課金をしてしまった状況


・年齢確認画面表示が分かりにくいこと 

・親子双方の反省点や今後の対応方針 等

 

なお、課金の取り消しが可能となった場合には、課金により入手したゲーム上のアイテムやポイント等を返還する義務を負うことになります。 前もって、ゲーム機のペアレンタルコントロール機能や、スマートフォンの決済時にパスワード入力を必要にするなどの設定をしておくようにしましょう。

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