“農業経営のプロになる”その夢を実現させるためには、 生産から流通まで幅広い知識と実践力が必要です。アグリマネジメント学科では、 1人1ほ場による実習や先進農家の下での現地実習を取り入れるとともに、 経営やマーケティングなどあらゆる分野の専門家や経験豊かな農業技術者による カリキュラムを設定し、あなたの夢を支援します。
1年次に野菜、花き、果樹の生理生態、栽培技術の基礎をじっくりと時間をかけて学び、生産から経営までの知識、技術を幅広く修得。校外の研究施設で水稲、果樹、茶、畜産の実習なども行います。また、農作業で使用する多種多様な農業機械や施設について、その機能や構造を知り、安全な取り扱いができるように実地で訓練するとともに、農業生産工程管理(GAP)についての演習も行います。
栽培品目の病気や害虫の状態を観察し、 最も適した農薬を選択して散布します。
スマート農業を理解するためのドローンなどの農業機械の実演もあります。
・栽培管理、薬剤散布、畝たて、マルチ張り ・農機具の使い方、施設の取り扱い ・収穫、調製、出荷
水稲実習(田植え、収穫) 茶実習(収穫および加工) 畜産実習(家畜、畜舎見学)
2年次には独立自営就農を希望する学生を対象に、野菜、花き、果樹など、農業経営ビジョンに応じて長期にわたり指導農業士や農業法人などの下で現地実習を行います。実際の先進的な農業経営に触れ、より確実な経営スキルを身につけるとともに、地域で円滑に就農できるよう支援します。 また、卒業後も経営面や技術面でのフォローアップを県農林振興事務所などと連携して行います。
2年次には雇用就農を目指す学生を対象に、就農後の担当品目を想定したプロジェクト課題を各自設定し、原則1人1ほ場で実践的実習を行います。担当職員の指導の下、課題の設定から解決策を導くまで技術力を養い、営農目標の実現に向け支援します。
専門実習の一環として、奈良県の主要な農産物を生産し、市場への出荷や販売までの工程を学びます。収穫から調製、値決めなど一連の実務スキルが身につくことはもちろん、消費者のニーズや消費動向がわかります。農産物の特徴を活かしたマーケティングや商品PRスキルのセンスが培われます。
アグリマネジメント学科
隈本 誠一朗さん
私は、ベビーリーフの栽培に挑戦しています。販売実習ではベビーリーフの魅力を伝えるべく、POP作成に注力。
特長や食べ方などを詳しく説明し、消費者の興味を引く工夫をしました。現在は数種類をミックスすることによる、食味や香りの向上についても研究中です。
校内で育てた農産物を収穫した後、販売するための洗浄や選別といった調製を行い、陳列できるよう袋づめやパッキングを行います。
一般的なスーパーでの流通価格などと比較検討しながら、農作物の販売価格を 決定します。
商品の魅力がしっかりと消費者へ届くよう、POPを工夫して手作りします。
実習で栽培した農作物を直売所へ出荷・販売する際には、品種の特長を伝えたり、食べた感想を聞くなど消費者との対話も大切にしています。
品目ごとの経営の特徴や技術の変遷を学び、就農ビジョンを描きます。 また、自分の農業経営の現状を把握し経営改善計画を考えるために必要な農業簿記、経営診断の手法も講義と演習を通じて修得し、卒業後に役立つ実践力を養います。
農業機械を安全かつ効率的に使用するため、トラクター、耕うん機、刈払機、ほ場内運搬車の 構造と取り扱いなどを学びます。 希望者は大型トラクターの免許取得講習や、フォークリフトなどの技能講習を受講することもできます。
植物を栽培するために必要な土と肥料の知識を基本から学びます。 就農する場所の土がどのような性質か理解し、自ら土壌診断結果を読み解き、土壌物理性の改善や施肥設計ができるよう必要なスキルを学びます。
就農を目指す学生を対象に、卒業後の経営計画を作成したり、新規就農者が利用できる支援や 制度について学びます。これにより、就農に向けて在学中にすべきことが明確になり、卒業後、 円滑に経営をスタートすることが期待できます。
食品安全、環境保全、労働安全などの持続可能性を確保するために GAP( 農業生産工程管理)に取り組んでいます。 GAP基準の視点で施設や農作業工程を点検し、改善を行いながらGAPの実践方法を学びます。
生産した農産物はどのような経路をたどり消費者のもとに届くか、また消費のトレンドなどを、 直売所やスーパーも含む各流通チャネルの専門家から学びます。 県中央卸売市場の見学を行い、市場の役割や県内外の農産物の動きについても学びます。
両学科生で構成されたグループごとに、農産物の特長やそれを活かす調理法について意見交換と調理実習を重ねることで「この品種はこの調理法だととても甘みが引き立つ」や「栽培方法によって食味がこんなに違うのか」など、農作物の捉え方の目を養います。
卒業生が「farm to table」を 実践しています!
NAFICで果樹栽培を学び、現在は天理市で柿やイチジクを生産しています。これらの果実を直売所などで販売するほか、フード学科卒業生のお店や、地元のカフェでデザートに使ってもらっています。そのおかげで、スイーツにはどういう品質が求められるかを知ることができ、さらに「映えるスイーツ」にしてもらえたことで宇野農園のブランド力アップにもつながっています。
長い歴史の中で、食と農が奈良の人々のくらしの中で重要なものと位置づけられ、大切にされてきたことを、現代まで受け継がれてきた祭礼や資料から学びます。また、木簡や万葉集など、古の人々の書き記したものから当時の生活・文化についても掘り下げる「奈良」の魅力を発見できる両学科合同の授業です。
講師
なら食と農の魅力創造国際大学校 NAFIC