避難のタイミングは?
災害から身を守るためには、避難に対する早めの判断や行動が重要になります。そのためにも、気象情報だけでなく、自身の周囲の雨の降り方などにも気を配ることが重要です。また、たとえ避難して災害が発生しなかった場合でも「災害がなくてよかった」と思う気持ちを持つことが大切です。
それでは、参考となる気象情報をご紹介します。気象情報は、テレビやラジオ、インターネットなどから入手することができます。
降雨時には、気象庁や自治体から注意報や警報などが発表されることがあります。気象情報の種類及び内容は下表の通りです。
種類
| 内容
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大雨注意報 |
大雨注意報は、大雨による災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。雨がやんでも、土砂災害などのおそれが残っている場合は、発表を継続します。 |
大雨警報 |
大雨警報は、大雨による重大な災害が発生するおそれがあると予想したときに発表します。雨がやんでも、重大な土砂災害などのおそれが残っている場合は、発表を継続します。 |
土砂災害警戒情報 |
大雨警報が発表されている状況で、土砂災害発生の危険度が非常に高まったときに、市町村長が避難勧告等の災害応急対応を適時適切に行えるよう、また、住民の自主避難の判断の参考となるよう、対象となる市町村を特定して都道府県と気象庁が共同で発表する防災情報です。 |
大雨特別警報 |
大雨特別警報は、台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量となる大雨が予想される場合や、数十年に一度の強度の台風や同程度の温帯低気圧により大雨になると予想される場合に発表します。大雨特別警報が発表された場合、浸水や土砂災害などの重大な災害が発生するおそれが著しく大きい状況が予想されます。雨がやんでも、重大な土砂災害などのおそれが著しく大きい場合は、発表を継続します。 |
気象庁が発表する気象情報
(出典:気象庁『特別警報が始まります。』)
奈良県では、携帯電話に気象情報をメールで伝えてくれるサービスを提供しています。このサービスは、奈良県河川課のホームページから登録できます。
詳しくはこちら → 「(携帯版)奈良県川の防災情報/携帯メール配信サービス」
奈良県気象情報のサービスイメージ
土砂災害警戒情報の発表基準は?
土砂災害警戒情報は、奈良県と気象台が共同で過去の災害発生時の雨量データを基に基準を設定しており、この基準を2時間後に超過すると予測された場合に土砂災害警戒情報を発表します。
奈良県における土砂災害警戒情報の基準は、「国土交通省砂防部・気象庁予報部・国土交通省国土技術政策総合研究所『国土交通省砂防部と気象庁予報部の連携による土砂災害警戒避難基準雨量の設定手法(案)』(平成17年6月)」に基づき、作成されています。
土砂災害警戒情報発表基準のイメージ図
(出典:気象庁『土砂災害警戒情報の発表判断に用いる指標とその基準』)
緊急時の行動
避難する際に、万が一、近くで土石流やがけ崩れが発生した場合は、次のような逃げ方をしましょう。土石流の場合、土砂の流れる方向に対して直角に逃げましょう。がけ崩れの場合は、すぐに山やがけから離れましょう。
土石流からの逃げ方
がけ崩れからの逃げ方
注意報や警報等が発表されて避難所に向かう際、土砂災害などで避難経路が断たれてしまう場合があるかもしれません。また、深夜の突然の豪雨により早期避難ができない場合があるかもしれません。そのような場合は無理に避難所に向かわずに、高くて頑丈な建物に避難したり、川に近い場所ではより標高の高い場所に避難したりしましょう。これらの避難も難しい場合は、屋内避難も視野に入れて行動しましょう。なお、屋内避難する場合は、できるだけ斜面側から離れた、より高い所に避難をしましょう。
緊急避難(より高いところへ)
屋内避難