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  • なら歴史芸術文化村滞在アーティスト誘致交流事業「文化村」

    開催期間

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    ▶滞在アーティストが決定しました
    なら歴史芸術文化村では、奈良の豊かな歴史・芸術・文化を体験し、新しい視点と切り口で表現する国内在住アーティスト2名(組)の募集を行い、選考の結果以下2名の招聘作家が決定いたしました。来村者や地域の人々と交流を図り、自然や歴史など地域の文化資源を掘り起こし、ジャンルを超えて歴史と現代を繋ぐ新しい芸術表現を試みようとする、意欲あるアーティストの滞在中の活動にご期待ください。


    前期  中尾 美園   なかお みえん (京都府)
    後期 大西 健太郎   おおにし けんたろう氏(東京都)


    ■滞在期間
    前期 2022年8月2日(火)~2022年9月26日(月) 56日間
    後期 2022年10月1日(土)~2022年12月18日(日) 79日間

    ■制作場所 なら歴史芸術文化村 芸術文化体験棟3F スタジオ303

    ■中尾 美園
    略歴
    1980年大阪府生まれ。
    京都市 立芸術大学大学院美術研究科保存修復専攻で模写を通して東洋絵画を学ぶ。
    2016年 アッセンブリッジ・ナゴヤ2016現代美術展、 「パノラマ庭園 一動的生態系にしるすー」(ボタンギャラリー、愛知)
    2018年 「うつす、うつる、」(GalleryPARC、京都)
    2019年 「SEIAN ARTS ATTENTION 12 Roots Routes Travelers」 (成安造形大学、 滋賀)
    2021年 「ボイスオーバ ー 回って遊ぶ声」(滋賀県立美術館、滋賀)等。

    アーティストステイトメント
    モノや環境に将来起こりうる「うつろい」を想像し、個人や社会がどのように受け入れていくのか。また暮らしの中にあったなモノが社会の「宝物」に変わるのか、あるいは個人や一部の人間だけのモノでありつづけるのか。個人と社会、過去・現在・未来の時間をゆききしながら制作しています。
     表現方法は、リサーチ、映像、パフォーマンスなど様々ですが、主に伝統的な東洋の絵画技法を用いた制作を行っています。私の絵画の保存には長い年月で培われた修復の技術が適用されます。千年以上もの間繰り返されてきた絵画制作と保存修復をシステムとして利用することは、この先千年の「うつろい」を想起させます。

    文化村での提案
    もうすでに消失してしまった家をテーマに絵巻物を作成します。解体する前の知人の家の建材、内装材を採取しました。戦後すぐの頃に建てられた家で、この時期の家は文化財としての価値はなく、世代交代によって、売られたり、新しく建て替えられたり、新陳代謝を繰り返します。私は家を断片化して描き、絵巻物にもう一度つなぎ合わせ、整えることで宝物のように再構成します。奈良では昭和時代の一般住宅はほとんど振り返られることはないのではと考え、あえて昭和の家を取り扱い、過去の文化財とつながるものを見出します。


    ■大西 健太郎
    略歴
    1985年生まれ。 ダンサー。
    2008年 東京藝術大学 美術学部 先端芸術表現科 卒業。
    2010年 同 大学院 美術研究科 先端芸術表現専攻 修了。
    2011年 アートプロジェクトの企画運営を手がける一般社団法人〈谷中のおかって〉ディレクター 
    2016年 東京都によるオリンピック・パラリンピック文化事業「TURN」の参加アーティスト。
    以降国際展開の一環で、住民参加型パフォーマンスを公演など行う。

    アーティストステイトメント
    「まだわからない」ということと「まだわからない」を手放さずに対話することはできるだろうか。
     あるろう者の家族をもつ友人から聞いた。ろう者の家族には、そこで暮らす人の間でしか通じない「ホームサイン」というものがあるのだと言う。それ一つでは手話(言葉)としての意味を持たず、関連する他の手話と合わせて使うことで伝わるのだそうだ。言葉の領域ではアクセスできない世界にも「手」は触れることができるのだろうか。ある特定の文脈や言語によって体系が生まれる前、人の「手」を介して伝わってきたもう一つの「手のことば」へとつながる水脈を掘り起こしてみたい。

    文化村での提案
    手話をもとにした詩の朗読表現「サインポエム」に着想した〈手レよむダンス〉を中心に、「時間」「風景」「食」「作業」をモチーフとした踊りの「楽譜」(「手レ譜」と呼ぶ)を制作する。滞在期間中に描いた手レ譜をもとに構成したダンス パフォーマンス作品の公演を成果発表とする。


    ■審査評
    西尾 美也 (美術家/東京藝術大学 准教授)
    応募プランは多分野からの優れた魅力的なものが多く、これだけ多くの同時代の表現者の方が奈良に、文化村に関心を持ってくださっていることに、奈良で現代美術に携わる者として大変わくわくしました。2名に絞らなければいけないことがとても心苦しかったのですが、審査の結果、以下のお二人が選ばれました。
     中尾美園さんは、絵画制作や保存修復で培った技術で視覚的に完成度の高い作品を作っておられるだけでなく、その過程でリサーチを重視することで場と表現を結びつけ、さらに豊かな想像力で歴史と現在をつなげておられる、文化村にまさに歓迎すべきアーティストであると感じました。こうした親和性に加えて、今回の作品プランにおいては、奈良であえて昭和時代の一般住宅をテーマにするなど、意外な着眼点もまた期待を抱かせられました。
     大西健太郎さんは、自分自身の身体を場や環境、人にさらすことで、普段見えているけど意識していないもの、共有しているけど分断されているものに触れ、人の身体を、ひいては人々の関係をやわらかく造形されているように思いました。全国に例のない文化村という環境に大西さんが身を置くことで、ここでしか生まれえない表現と、文化村にとっての新しい関係の造形が生まれることを強く期待しています。お二人とも第一回にふさわしい方々で、滞在制作と成果を今から楽しみにしています。


    服部 滋樹(graf代表/京都芸術大学 教授)
    初回公募へ沢山の方々に参加頂けた事、嬉しく思っています。この施設をご覧になった方々ならば、他のAIRとは全く違った環境であることは一目です。奈良県の歴史的価値を支える、この場所で現代の価値を生み出す様々な作家やチームと共に走り出したいと思う。公募へ参加くださった皆様をネットワークし、ポストコロナのAIRをここから再構したいと思う。今まで無かった価値を生み出せる最も最適な場所であり、その可能性を引き出す奈良のフィールドは今も昔も持っている。


    松本 耕士(なら歴史芸術文化村 プログラムディレクター)
    まずは応募いただいた55組の皆様に感謝を申し上げます。想像をはるかに超える数の応募、さらにはその質も非常に高かったことが、審査後の実感です。今回の選考は、当施設の今後の展開へのメッセージになることも意識しながらの作業でした。前期の中尾美園さんと後期の大西健太郎さん、表現手法等は全く異なるにも関わらず、作品制作に対する考え方に何か共通しているものが想像できる、そのような人選になったと思います。開村したばかりの「なら歴史芸術文化村」において、二人のアーティストが大きな役割を果たしてもらえることを心より期待しています。 一方、残念ながら53組の方が落選となってしまいました。「今回はご縁の無かった方々と、今後も繋がりたい。どうすればよいのか?」そのような宿題をいただいたようにも感じた選考作業でした。

    ▼詳細はこちらから
    https://www3.pref.nara.jp/bunkamura/air/

    イベント概要

    • 日時

      前期 滞在期間 
      2022年8月2日(火)~2022年9月26日(月)56日間
      後期 滞在期間
       2022年10月1日(土)~2022年12月18日(日)79日間

    • 会場

      前期 成果発表展
       なら歴史芸術文化村 文化財修復展示棟地1F・
                芸術文化体験棟3Fスタジオ303

      後期 成果発表展 ダンスパフォーマンス公演 
       なら歴史芸術文化村 芸術文化体験棟3F交流ラウンジ
       天理本通り商店街 稲田酒造前