信仰は峯々を越えて・世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道「小辺路」

  • 信仰は峯々を越えて・世界遺産紀伊山地の霊場と参詣道「小辺路」
  • 熊野参詣道小辺路は、真言密教の総本山・高野山と熊野本宮という二大聖地を最短距離で結ぶ参詣道で、熊野本宮から高野山へ向かう場合は「高野道」とも呼ばれていました。
    伯母子峠・三浦峠・果無峠と1,000メートル級の峠を3つ越えて熊野本宮へと至るハードなルートで、途中は山登りのきついアップダウンを繰り返しますが、石仏や地蔵、苔むした石畳、茶屋跡や屋敷跡等、昔の古道の雰囲気を数多く残しています。
    この参詣道は、ほとんどが山中を通り、昔ながらの歩き旅を体験することができます。

金剛峯寺(こんごうぶじ)

金剛峯寺(こんごうぶじ)

金剛峯寺は、弘法大師が『金剛峯楼閣一切瑜伽瑜祇経(こんごうぶろうかくいっさいゆがゆぎきょう)』というお経より名付けられた、高野山全体を指す総称でした。その後、文禄2年(1593)に豊臣秀吉の亡母の菩提を弔う為に建立された青厳寺(せいがんじ)が、明治2年(1868)に興山寺(こうざんじ)と合併。以後、寺院を指す名称となりました。
寺内には様々な襖絵や我国最大の石庭などが設けられ、広大さと優美さを有しています。また、秋には大伽藍へ続く蛇腹路(じゃばらみち)が紅葉のトンネルとなり美しく彩られます。来る平成27年(2015)は高野山開創1200年に相当し、記念大法会を執り行います。

鶴姫公園(つるひめこうえん)

鶴姫公園(つるひめこうえん)

熊野に左遷された那須大八郎を慕ってやってきた鶴姫は、野迫川村ではやり病に倒れ、息絶えました。「鶴姫館」では、その哀愁のロマン漂うストーリーを紹介しています。
また、展望台からの眺めも素晴らしく、晴れた日には淡路島や四国まで見渡せます。

伯母子峠(おばことうげ)

伯母子峠(おばことうげ)

小辺路で最も標高の高く、続日本百名山に数えられる伯母子岳を巻くように進むと、山小屋のある伯母子峠に着きます。
伯母子峠は十津川村と野迫川村の境にある峠で、頂上からは360度のパノラマが広がり、東には大峯山脈、西は護摩壇山を見渡すことができます。

十津川温泉(とつかわおんせん)

十津川温泉(とつかわおんせん)

十津川村で最も多くの旅館や商店が集まり賑わっている二津野ダム湖畔の温泉。十津川村では、十津川温泉のほかに湯泉地温泉、上湯温泉と泉質の異なった3つの良質高温泉が湧いており、全ての温泉施設が源泉かけ流しとなっています。
十津川温泉では温泉保養館「星の湯」、公衆浴場「庵の湯」をはじめ、全国的にも珍しい温泉を利用した温泉プールがあります。

果無集落(はてなししゅうらく)

果無集落(はてなししゅうらく)

果無峠登山口からの急な石畳の道を登ると、昔茶屋を営んでいたという数件の家が点在している果無集落にたどり着きます。民家の庭先へとつづく石畳を通り、世界遺産の石碑が建っている場所から来た道を振り返ると、ふもとの十津川温泉や十津川の山々の眺望が広がり、その美しさから「天空の集落」とも呼ばれています。
また平成21年1月には、残したい日本の原風景として「にほんの里100選」にも選ばれました。

熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)

熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)

第十代崇神天皇の御代に熊野連が社殿を造営して鎮際しました。古来上下の信仰篤い熊野三山の一つで、上、中、下の三社によりなるもので熊野三所権現といわれ、十二殿に十四柱の祭神が鎮座するので熊野十二所権現とも称えらます。
熊野三山の首座を占め、全国に散在する熊野神社の総本宮。熊野大権現として知られています。本宮の主祭神は家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)、即ち素盞鳴尊(すさのおのみこと)です。
明治二十二年の大水害に遭い現在の地に移りました。現在は流失を免れた上四社のみ遷宮しています。

大斎原(旧社地)(おおゆのはら きゅうしゃち)

大斎原(旧社地)(おおゆのはら きゅうしゃち)

熊野川と音無川、岩田川が合流するところに木々が茂る中州があります。古来上皇法皇をはじめ庶民たちの熊野詣はこの大斎原であり、熊野坐社の場所です。
縁起は今から二千年に遡り、敷地は約一万坪。楼門がそびえ、幾棟もの社殿とともに能舞台や神楽殿があったといわれています。熊野信仰発祥の地です。
明治二十二年の大水害に遭い現在は中四社、下四社の石祀があります。