【宇陀松山】趣ある宇陀松山のまち並みを歩き町家の風情を感じる
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「神楽岡神社」を後にして、再び伊勢本街道を北に歩く。およそ250メートルほど進んだ場所にあるのが、「川尾家住宅」だ。正確な年代は不明だが、外観構造などから江戸時代末期の建築と見られる「川尾家住宅」では、元は豆腐屋が営まれていたが、現在は専用住宅になっている。“切妻屋根”・“つし2階”・“桟瓦葺”・“平入” の典型規模の町家で、表には格子・格子戸があり、この地区においてはここだけしか見られない菱形の格子が施された虫籠窓が設置されている。
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「川尾家住宅」のほぼ向かいには、「山邊義徳家住宅」がある。“切妻”・“つし2階”・“桟瓦葺”・“平入”と、「黒川本家」と同様の特徴。規模は間口7間(約12.7メートル)、2列6室の居室構成で、蔀戸(しとみど)が上下に開く “下見世(しもみせ)” が設置されている。江戸時代中期の建築であるこちらの建物は、この地区の中でも最も古い重要な町家だ。かつては宇陀紙の総元締めを家業としており、「山邊長助」を世襲、藩札の原版や宿札などが残っている。
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「山邊義徳家住宅」から1軒挟んだ北隣は、宇陀市大宇陀歴史文化館「薬の館」(旧細川家住宅)だ。松山地区のシンボルともされるこちらの建物は、唐破風付きの「天寿丸」の看板が目を引く。間口は8間半(約15.5メートル)と広く、3列タイプの町家で座敷列の屋根が一段高くなっている。北の2間半(約4.5メートル)の座敷列は増築である可能性があり、中央部を含む主体部は明治に入って大改造を行った。江戸時代末期の建築とされる。なお、現在は町が管理し、公開している。
(入館料300円が必要)
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「薬の館」の向かいにある「竹田家住宅」は、200年ほど前の江戸時代末期の建築と伝えられている。“切妻”・“桟瓦葺”・“平入”の伝統的な町家。通り土間の向かい合う2戸を1棟として使用した、大型の2戸1町家。1階正面には格子戸がはめ込まれ、大屋根と庇(ひさし)には丸瓦が2列に並んでいる。白漆喰が厚く塗り込まれた2階には、意匠の異なる虫籠窓が3種類あり、重厚な雰囲気。
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歩く際の楽しみ方
歩く際の楽しみ方
宇陀松山のまち並みには、酒蔵や醤油蔵、和菓子屋などが点在しており、そのどれもが宇陀の地にちなんだものを製造・販売している。吉野葛や日本酒も、この地域だからこその品。これら宇陀松山の「ならでは」に注目してほしい。
>> もっと知りたい!「宇陀松山を歩く際の楽しみ方」
- 宇陀松山情報 -
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近鉄「榛原駅」から奈良交通バスで15分、「大宇陀」下車
※バスの運行情報につきましては、必ず奈良交通のホームページをご確認ください。
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0745-87-2274(松山地区まちづくりセンター「千軒舎」)
受付時間/9:00~17:00(12月29日~1月3日を除く)