芸術文化体験棟では、奈良ゆかりのアーティスト交流プログラムvol.1「-間(あいだ)のこと-RIMI TAKAGAKI」を開催しています。(~6月26日(日))
会場では、奈良県橿原市在住の彫刻家・高垣リミさんの作品が展示されています。
搬入、展示の舞台裏、鑑賞のポイントを紹介します。
5月31日(火)、高垣さんのアトリエで梱包。
この日は朝から小雨がパラパラ。
アトリエから輸送トラックまで屋外を通るので、空模様を心配しながらの作業です。
この「東と西の間」というヤギの作品は、漆を精製するときの綿で制作されたものです。全部で32頭からなり、今回、そのうち28頭を展示させていただいています。
この日は、 映画『ホームアローン』のように置いてきぼりにならないよう、高垣さんが事前にヤギたちの首にナンバーを記したネックレスをつけてくださいました。(ありがとうございます)
トラックへの積み込み時には、心配していた雨も上が り、芸術文化体験棟に、28頭が無事搬入されました。
このように横たわっている姿は、このときだけのもので、壮観です。
一番奥に脚を上げているヤギがいます。なにやら体操しているようで、くすっと笑ってしまいます。高垣さんによると、この作品は、「ひーくん」という名前だそうです。会場では、窓ぎわの先頭にいます。ぜひ「ひーくん!」と声をかけてあげ てくださいね。
鑑賞ポイントの一つ、ヤギたちの眼(まなこ)にぜひご注目ください。
高垣さんが絵付けした磁器がはめ込まれており、一頭一頭それぞれ異なります。
ヤギが見た光景が、高垣さんの感性で抽象化され表現されています。
ヤギたちはどんな光景を見て、どんなことを考えているのでしょう。
今回の交流イベント、6月19日(日)に行われたアーティストワークショップ「あのときの眼をつくる」では、参加者それぞれが、これまで自分の眼に焼き付いた光景を透明半球に立体造形しました。
雲が波間に映る沖縄の海、高垣さん、ヤギ などなど。
まぶたは、文化財修復工房からいただいたヒノキのかんなくずを利用しています。
美しい景色とともに、お待ちしております。
ぜひ、お越しください。
奈良ゆかりのアーティスト交流プログラムvol.1「ー間のことーRIMI TAKAGAKI」
会期:2022年6月26日(日)まで(月曜休館)
時間:9:00~17:00
会場:なら歴史芸術文化村 芸術文化体験棟3階
主催:なら歴史芸術文化村