文化村クリエイション

 

先進的な取り組みを行うアーティストを文化村職員が選定して招へいし、リサーチ、制作、作品発表を行うと共に、創作の様子を開いていく試みです。
創作の過程には、必ずしも作品に表れないたくさんの発想のかけらや逡巡があります。一見無駄とも思える部分へ宿る豊かさに、触れるきっかけとなることを目指しています。

 

 

2023年度 文化村クリエイションのレポートを執筆いただきました
(執筆:府中市美術館学芸員 神山亮子氏)

アーカイブ

 

 

文化村クリエイション vol.6 若木くるみ
「修復わたくし」

 

美術家・版画家
 
公開制作・作品展示|2024年7月20日~9月23日

 

制作空間と展示空間が同居する細長いスタジオで、公開制作と作品展示を並行して行いました。
2か月間毎日、文字通り朝から晩まで手を動かし、大小合わせて75点あまりの作品が制作されました。
お隣の文化財修復・展示棟の
修復工房からいただいた廃材を活用したものや、滞在しているホテルをモチーフにしたものなど、全力で楽しみながら制作する若木さんの様子を反映するような作品ばかりでした。

 

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文化村クリエイション vol.5 伊庭靖子
「伊庭靖子の見かた、描きかた」

 

画家
 
公開制作|2023年12月2日~2024年2月25日の土日

展覧会|2024年3月5日〜3月24日

 

奈良県内でモチーフを探し、3ヶ月間の公開制作を経て、展覧会を行いました。

 

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文化村クリエイション vol.4 山本糾

「宇宙の中心にある水」

 

写真家

撮影|2023年7月~11月
展覧会|2024年1月23日~2月25日
 
山本さんはこれまで、様々な形態の水を捉えることで、この世界の大きな力を可視化するような写真作品を制作してきました。
展覧会では奈良で撮影した新作を2点と、50年ぶりに公開した卒業制作の映像作品を展示、そして今回制作したドキュメンタリー映像を上映しました。
 
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文化村クリエイション vol.3 西條茜
「やまの満ち引き」

 

美術家・陶芸家

 

リサーチ|2023年2月~4月
展覧会|2023年4月26日~5月21日

 

奈良の鹿をモチーフに、神の遣い・神獣としての側面や畑を荒らす害獣としての側面など、人と自然の境界を往来する存在としてリサーチを行いました。展覧会では地元の方からお借りした納屋と文化村、2ヶ所を会場に開催しました。

 
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文化村クリエイション vol.2 相模友士郎
「ブラックホールズ」

 

演出家

 

リサーチ・クリエイション|2022年10月~12月
公演|2022年12月23日~25日

 

「眠り」をテーマに夏から天理へ通いながらリサーチし、2ヶ月間の滞在制作を経て、ホールにて公演形式の作品を発表しました。定員は10名、観客は相模氏と館内を巡り、スタジオでは滞在制作中に考えていたことを共有し、後半はホールで円形に並んだベッドで眠る、という構成でした。

 

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文化村クリエイション vol.1 黒田大スケ
「湖底から帆」

 

美術家

 

リサーチ|2022年3月~5月

展覧会|2023年1月17日~2月26日

 

文化村オープンと同時に滞在が始まり、2ヶ月間はリサーチ、翌年に展覧会を開催しました。テーマとしたのは、文化村周辺で第二次世界大戦終戦間際に急造された「大和海軍航空隊大和基地(通称:柳本飛行場)」です。一見何も残っていない田畑や山を丁寧に歩いて痕跡を探すことで、身体的に場所を理解し、当時の人々や状況についての実感を引き寄せていきました。

 

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