雄略天皇ゆかりの“蜻蛉の滝”から吉野山最高峰“青根ヶ峰”を歩く

  • 雄略天皇ゆかりの“蜻蛉の滝”から吉野山最高峰“青根ヶ峰”を歩く
  • 第21代雄略天皇を虻から救ったという蜻蛉(とんぼ)伝説に由来する蜻蛉の滝から吉野山最高峰青根ヶ峰を越え、宮滝へと至るルートです。松尾芭蕉をはじめ多くの文人墨客が訪れたとされる蜻蛉の滝は、滝見台から覗き込んだり、下から見上げたりと様々な角度から眺めることができるほか、上千本・中千本を一望できる高城山展望台、大和国四水分神社筆頭の式内大社である吉野水分神社など、各所に見所がたっぷり。せせらぎの音を聞きながら木立の中を進めば、四季折々の美しい自然と由緒ある歴史が訪れる人を出迎えてくれます。

あきつの小野公園(あきつのおのこうえん)

あきつの小野公園あきつの小野公園

第21代雄略天皇の伝説によりこの地は「蜻蛉野」と呼ばれ、現在あきつの小野と呼ばれています。その後も天武天皇、持統天皇が行幸し、宮人たちも多くこの地を訪れたことが万葉集に記されているほか、松尾芭蕉をはじめ、多くの文人墨客も蜻蛉の滝を見に訪れています。芭蕉門下の俳人・宝井其角の句碑が滝にかかる橋のたもとにあります。三尺の 身をにしかうの しぐれかな (其角) 春には、公園内に山桜やしだれ桜などの桜が咲き乱れるお花見スポットです。

蜻蛉の滝(せいれいのたき)

蜻蛉の滝

やまとの水にも選ばれている、岩壁の黒さと水しぶきの対比が美しい高さ約50メートルの2段の滝です。『古事記』の第21代雄略天皇の条に、天皇がこの地を狩に訪れた時のこと、天皇の臂(ひじ)に虻(あぶ)が食いついたのをどこからともなくきた蜻蛉(とんぼ)が噛み殺したという伝説があり、この地を蜻蛉野(あきつの)と呼び、この滝を蜻蛉の滝と名づけられました。また、天気がよければ、滝に虹がかかることから、この周辺は「虹光(にじっこう)」ともいわれます。

苔清水(こけしみず)

苔清水

西行庵の近くには、「とくとくと落つる岩間の苔清水汲みほすまでもなき住居かな」と西行が詠み、芭蕉が句に詠じた苔清水がいまも清らかに澄んでいます。また、やまとの水にも選ばれています。

西行庵(さいぎょうあん)

西行庵

山上ヶ岳への道をそれ、谷筋を下ると小さな台地が開け、西行がしばらく隠棲したといわれる西行庵があります。付近は奥千本で、桜のころはもとより、新緑、紅葉など、四季折々の美しい眺めを楽しむことができます。

金峯神社(きんぷじんじゃ)

奥千本に、杉や桜の老樹におおわれて鎮座する古社です。祭神は吉野山の地主神である金山毘古命(かなやまひこのみこと)を祀っています。中世以降は修験道の修行場で、藤原道長も祈願したと『栄華物語』に記されており、国宝・藤原道長の経筒を収蔵しています(京都国立博物館に寄託)。境内近くには、義経が弁慶らと隠れた義経隠れ塔があります。

高城山展望台(たかぎやまてんぼうだい)

高城山展望台

標高702mの高城山は、大塔宮が吉野で挙兵された際、奥の詰城になったところです。現在は休憩所が整備されており、吉野連山の眺めを楽しむことができます。

吉野水分神社(よしのみくまりじんじゃ)

吉野水分神社

子守の民家がおわるところにあり、水の分配を司る天之水分大神を主神としています。“みくまり”が“御子守(みこもり)”となまって俗に子守さんとよばれ、子宝の神として信仰されています。桃山様式のたいへん美しい本殿や楼門・拝殿などからなる神社で、豊冨(臣)秀頼により再建されました。本殿は一間社春日造り、左右の2殿は三間社流造りで、3殿を1棟続きにしてあり、庭を挟んで左に拝殿があります。虹梁・長押など彩色した彫刻が施され、とても華やかな佇まいです。また山頂付近にあるため眺望が美しく、初夏になると境内にスズランが咲き乱れます。

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