伊勢本街道の難所越え・峠を越えて温泉にひたる

  • 伊勢本街道の難所越え・峠を越えて温泉にひたる
  • 「お伊勢参りして恐いとこどこか・・・」と峠や川が歌われるほど、伊勢本街道は険しい道として知られていました。それでも大和と伊勢を結ぶ最短の道として、多くの往来がありました。信仰や生活等の主要道として多くの旅人で賑わった宿場町も、車や鉄道の世の中となって歩く人が減り、静かな山村として姿を変えました。しかし難所と呼ばれるほどの山間部であったことが逆に、現代でも当時の風景を留める魅力的な街道で有り続けています。街道を歩く醍醐味は難所を越えてこそ味わえることでしょう。頑張って峠を越え、温泉で汗を流せば最高の気分に!多くの素朴な伝説や豊かな自然が残る山間の街道は多くの発見があることでしょう

札の辻(ふだのつじ)

札の辻(ふだのつじ)

萩原宿のあった榛原は古くから交通の要衝で、大和から伊勢に通じる伊勢街道として江戸時代には往来する人々で賑わいました。沿道には当時の道標や常夜灯が当時をしのばせています。特に、伊勢本街道とあを越え街道の分岐点をなす「札の辻」には、本居宣長も泊まったと伝わる元旅篭「あぶらや」など、宿場町の風情ある町並みが今も残っています。

墨坂神社(すみさかじんじゃ)

墨坂神社(すみさかじんじゃ)

もともとは鳥見山の麓、西峠に鎮座していたと言われます。『日本書紀』に当社が紹介されており、崇神天皇の夢枕に神人が現れ、「墨坂の神と逢坂の神を祭れ」との伝言があり、そのようにしたところ疫病は平癒したと言われています。そのため健康の神様としても信仰を集めています。また、毎年11月3日の秋祭りには渡御行列が行なわれます。

保養センター美榛苑(ほようせんたーみはるえん)

保養センター美榛苑(ほようせんたーみはるえん)

ちょっとそこまで、日帰り美人。 ローションをつけたようなしっとり感を感じるお湯は無色透明で独特の硫黄臭さはありません。程よい温度のお湯に体を沈めると大きな窓からは榛原の自然が語りかけてきます。奈良県下初の療養温泉に認定された泉質は肌がすべすべになるだけでなく、神経痛・冷え性、そして日々の健康増進に効果ありです。

高井(たかい)

高井(たかい)

伊勢本街道だけでなく、室生古道へのハイカーや高城岳・三郎岳への登山客の出発地点として賑わう場所です。佛隆寺千本桜の満開時や彼岸花の時季が特に人気があります。伊勢本街道は途中で右の山道へ登っていきます。近世末まで旅籠大和屋を営んでおられた松本家さんがあり、往時をしのべます。その先には見る者を圧倒する千本杉があり、その上に大和棟の津越家があります。

諸木野(もろきの)

諸木野(もろきの)

中世には何箇所かの関所があったそうです。実際の場所は定かではありませんが、街道沿いに諸木野関所跡の碑が建てられています。この付近は植林地帯ですが、静かな街道の雰囲気を味わえます。明るく開けた場所に出ますと諸木野宿。約9軒の旅籠があったそうです。春先、水田に美しい桜が映る様は二人静の趣です。また、北畠氏の家臣で弓の名人と言われた諸木野弥三郎の墓があります。

田口(たぐち)

田口(たぐち)

田口は伊勢参宮や室生参詣の要地として旅籠のたち並ぶ賑やかな宿場でした。今は静かで美しい山里の集落です。田口から黒岩にかけて、時間が止まったかのような、のどかな街道の雰囲気を味わうことができます。

山粕の風景(過去・現在)(やまがすのふうけい)

山粕は、初瀬から六里の宿場で、奈良盆地を旅立った参宮客の宿泊地、大阪方面から二日目の宿泊地にあたります。「奥宇陀の大阪」とまでいわれ、三味線・人形浄瑠璃など、当時の宿場町は大変賑わっていたそうです。

山粕の風景(過去・現在)(やまがすのふうけい)山粕の風景(過去・現在)(やまがすのふうけい)山粕の風景(過去・現在)(やまがすのふうけい)

佐田の宮跡(さたのみやあと)

佐田の宮跡(さたのみやあと)

陰陽石崇拝の遺跡。大己貴命(おおむなちのみこと)を祭祀していた佐田の宮城は、平維盛が一時隠れ潜んだといわれています。ここには空海が修行中に刻んだといわれる梵字の石が残っています

鞍取峠(くらとりとうげ)

鞍取峠(くらとりとうげ)

伊勢本街道の難所の一つ。倭姫命が神鏡を奉じて伊勢に出る道中、この険しい坂で鞍が飛んだことから「鞍飛峠」といわれていました。

春日神社(曽爾村山粕)(かすがじんじゃ/そにむらやまがす)

春日神社(曽爾村山粕)(かすがじんじゃ/そにむらやまがす)

神明造りの本殿に春日四神を奉り、後に佐田神社、愛宕神社を合祀しています。10月の体育の日には秋祭りが行われ子供御輿が村内を練り歩きます。

安能寺(あんのうじ)

安能寺(あんのうじ)

開山は古く弘仁年間に弘法大師の建立と伝えられ、室生寺の別院であったと言われています。上部が鐘楼を兼ねた山門は、県の文化財に指定されています。

御杖神社(みつえじんじゃ)

御杖神社(みつえじんじゃ)

本殿は神明造り、拝殿は入母屋造りで伊勢本街道沿いに鎮座します。天照大神をお祀りする場所を探して旅をしていた倭姫命(やまとひめのみこと)が候補地のしるしとして杖(御杖)を置いたという伝承の地です。村名の「御杖」はこの伝承に由来します。

丸山公園の桜(まるやまこうえんのさくら)

丸山公園の桜(まるやまこうえんのさくら)

御杖村で桜の名所といえば「丸山公園」。春になると一斉につぼみを開かせ、小高い丘になっている公園全体が桜色に染まって見えます。艶やかな風景に惹かれて多くの花見客が訪れ、春の公園は花びらと多くの人で賑わいます。

敷津七不思議(しきつななふしぎ)

敷津七不思議(しきつななふしぎ)

御杖村敷津には七不思議が伝わります。1.子もうけ石水成石です。この石が多くの孕在(ようざい)、つまり子として小石を生んだといいます。2.月見岩倭姫命がこの岩の上から中秋の名月を観賞されたと伝えられています。3.夫婦岩土をよけて高くあらわしておいても恋しがっていつの間にか元通り沈んでしまうといいます。離すと泣くといわれています。4.霊泉夏期旱天でも、この清水だけは涸渇したことがない霊泉です。5.弘法井戸旅僧が杖でほると泉水がわきました。その僧は弘法大師であったといわれ霊泉を弘法井戸と称しています。6.金壷石石の上で毎年正月元旦の朝、金鶏が鳴くと伝えられています。7.姫石明神倭姫命が女性病を祈られたところから姫石といわれるようになりました。

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