藤原京から吉野へ。持統天皇行幸の道をたどる

ルート概要

朝廷が置かれた飛鳥から、離宮のあった吉野に向かうにはいくつかのルートがある。度重なる行幸の中でも、一番よく使われたといわれているのが、飛鳥から飛鳥川の源流へとさかのぼり、芋峠を越える、およそ15キロメートルのこのルートだ。石舞台をスタートして稲渕までは県道15号を行けばよいが、龍福寺に立ち寄るなら県道をそれて田舎道を進む。
龍福寺の案内が出ているので見逃さないようにしよう。その後は県道に戻るが、芋峠までは山道を行く。山道では各所にある道標を頼りに歩く。さらに千股川沿いにある公園を抜けて南下すると、国道169号にぶつかる。国道169号を東に進んで妹背大橋を渡り、県道39号に入る。道なりに進んで橋を北岸に渡ると、左手に宮滝遺跡案内板がある。宮滝バス停を一度通り過ぎて少し進めば吉野歴史資料館がある。

作家が歩いた道
スタート:近鉄大和八木駅>おふさ観音>持統天皇万葉歌碑>藤原京資料室>藤原京跡>天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)>伝飛鳥板蓋宮跡(でんあすかいたぶきのみやあと)>石舞台古墳>宮滝遺跡>吉野歴史資料館>ゴール:奈良交通 バス停 宮滝

スポット紹介

おふさ観音

おふさ観音正式名は高野山真言宗別格本山観音寺。本尊には、健康を授けてくれるという十一面観音をまつる。境内にはイングリッシュローズを中心に約2000種、2200株のバラが咲き誇る。その華やかな様子は仏の世界になぞらえて「花まんだら」を表現している。春(5月中旬~6月下旬)と秋(10月半ば~11月下旬)には、「バラまつり」が行われ、境内はほのかなバラの香りに包まれる。
【住】橿原市小房町6-22
【電】0744-22-2212
【時】7:00~17:00(本堂拝観9:00~16:00)
【休】なし
【¥】本堂拝観300円

持統天皇万葉歌碑

持統天皇万葉歌碑「春過ぎて 夏来るらし 白栲の 衣乾したり 天の香久山」という万葉仮名で書かれた歌碑が、天香久山が見える藤原京跡の醍醐池東南隅に建つ。儀式用の衣を乾かしている光景を見て、春の神事の終了と夏の到来の実感を詠んだもの。飛鳥から藤原京へ都を移した持統天皇が、藤原の都で詠んだといわれているが、飛鳥で詠んだという説もある。
【住】橿原市醍醐町
【時・休】見学自由

藤原京資料室

藤原京資料室藤原京の1000分の1の模型、柱や瓦などの出土品、解説パネル、当時の柱を再現したものや古代衣装をまとった人形、記念撮影用看板などを展示。また、コンピューターグラフィックスにより作成したビデオ上映もあり、藤原京の造営や遷都が分かりやすく観覧できる。
【住】橿原市縄手町178-1(JAならけん橿原東部経済センター2F)
【電】07444-21-1114
   (橿原市世界遺産推進課 月~金8:30~17:15)
【時】9:00~17:00(最終入室16:30)
【休】月曜(祝日の場合翌日)、年末年始(12/27~1/4)
【¥】無料

藤原京跡

藤原京跡持統天皇が夫の天武天皇の意志を継ぎ、造営した日本最初の本格的な都。694年12月に飛鳥浄御原宮から遷都。その後710年に平城京に移るまで、持統・文武・元明三代天皇、16年間の都となる。宮を中心に新しい都の鎮(しずめ)の役割を果たした大和三山(畝傍山・天香久山・耳成山)がすっぽり入る約5キロメートル四方の広大な規模。
※写真は藤原宮跡
【住】橿原市、明日香村、桜井市
【時・休】見学自由

天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)

天岩戸神社(あまのいわとじんじゃ)天香久山南麓、鬱蒼とした林の中に南面して鎮座し、天照大神(あまてらすおおみかみ)を祀る。神代に天照大神が岩戸隠れした所と伝わる岩穴を拝する形をとり、神殿はなく、原始的な祭祀の形を残している。玉垣内には真竹が自生するが、これを往古より七本竹と呼び、毎年7本づつ生え変わると伝わる。また、この竹にさわると腹痛になるともいわれる。
【住】橿原市南浦町772
【電】なし
【時・休】境内自由

伝飛鳥板蓋宮跡(でんあすかいたぶきのみやあと)

伝飛鳥板蓋宮跡(でんあすかいたぶきのみやあと)小さな丘陵に囲まれた岡集落の北西のはずれにある。発掘調査で検出された建物跡や石敷井戸跡が復元されている。天武天皇の実母である皇極天皇が営んだ宮殿で、蘇我入鹿が暗殺された(645年6月12日)、乙巳の変(大化の改新)の舞台。この場所は、夫である舒明天皇の岡本宮、そして斉明朝(皇極の重祚)の後飛鳥岡本宮、さらには天武・持統朝の飛鳥浄御原宮の遺構が重なっている。
【住】明日香村岡
【電】0744-54-2001(明日香村総務課)
【時・休】見学自由

石舞台古墳

石舞台古墳日本最大級の石室をもつ飛鳥を代表する古墳。七世紀はじめに造られ、一辺が55メートルの方墳だが、古くから墳丘の盛り土がはがされ、巨大な横穴式の石室がむき出しになっている。露出した石は約30個、総重量は2300トンと推定される。被葬者は不明だが、飛鳥時代初めにこの地で政権を握っていた蘇我馬子の桃源墓説が有力。3月下旬から4月上旬、桜の花に彩られた石舞台の風景はことのほか美しい。
【住】明日香村島ノ庄
【電】0744-54-4577(明日香村観光開発公社)
【時】8:30~17:00
【休】なし
【¥】250円

宮滝遺跡

宮滝遺跡宮滝は飛鳥時代から奈良時代にかけて、天皇や大宮人たちの遊覧の地として「吉野宮」または「吉野離宮」が営まれた場所。この辺りの吉野川の両岸は巨岩奇岩でおおわれ、川はエメラルド色の水を湛えて流れる。付近から縄文時代以降の遺構、遺品も出土。『日本書紀』に、斉明天皇が造営したとある吉野宮は持統天皇の時に増築。持統天皇在位中の31回に及ぶ行幸は興味深い。そして、後の聖武天皇の吉野離宮もすぐ西側に造られた。
【住】吉野町宮滝
【電】0746-32-0190(吉野町教育委員会事務局 社会教育課)
【時・休】見学自由

吉野歴史資料館

吉野歴史資料館吉野宮跡北側の高台に建つ資料館。館内は宮滝遺跡から出土した遺物を中心に展示。縄文・弥生時代の人々の暮らしや、飛鳥時代、宮滝に造営された吉野宮、そして、奈良時代に吉野宮の西側に造営された吉野離宮の成り立ちなどを、模型や復元図とともに解りやすく解説している。土・日・祝祭日のみ開館しており、水・木・金曜は事前予約があれば見学可能。また、開館期間には史跡や文化財散策も事前予約で利用できる。
【住】吉野郡吉野町宮滝348
【電】0746-32-0190(吉野町教育委員会事務局)
【時】9:00~17:00(最終入館16:30)
【休】毎週月・火曜日(祝日にあたる日を除く)祝日の翌日(土日に重なる日を除く)12月1日~2月末日
【¥】200円
※開館時期3月~11月の土・日・祝(水・木・金は、入館予定日の1週間前までに最低4名以上で吉野町教育委員会まで要予約)