- 太い幹と葉
- まっすぐな幹
- 葉表は薄緑から濃い緑に
- 葉の表と裏
- 葉の裏はビロード状の毛が密で白くなる
- 樹皮が剥がれて現れた波形模様
奈良公園で特徴的な木は何か。という問いに答えるとすればそのうちの一つはイチイガシになるでしょう。この木は奈良県をはじめとする近畿地方の平野部や山地にはあまり見られません。しかし奈良公園には多くのイチイガシがみられます。春日山原始林にも多く見られます。
常緑照葉樹林の春日山原始林には複数の種類のカシが生えていますが、誰もが自由に歩ける遊歩道沿いで最も目立つのはイチイガシです。
この木が目立つ第一の理由は大木になることでしょう。また、広葉樹としては珍しく幹が真っ直ぐ伸びる特徴があります。園内で真っ直ぐに伸びた広葉樹の大きな木があればイチイガシの可能性大。
この木はほかにも他のカシ類には見られない珍しい特徴があります。それは写真にのように葉の裏が白っぽくてビロード状の短い毛が密に生えていることです。
この特徴はカシを含む園内の他の木にはほとんど見られないので、葉の裏を見ればすぐにわかります。また、老木の樹皮が剥がれるのも特徴です。そして剥がれた後には写真のような不思議な波模様がつくのです。これらの特徴まで見つかればそれはきっとイチイガシ。奈良公園に来られたら、この記事を見ていない貴方の隣人に話してあげてください。