世界遺産へつづく自然と歴史の回廊・矢田丘陵と斑鳩の里
矢田丘陵からの眺望(やたきゅうりょうからのちょうぼう)
矢田山遊びの森に整備された展望台からは抜群の眺望が気軽に楽しめます。まほろば展望休憩所、頂上展望台、国見台展望など展望スポットがいっぱい。それぞれの展望台からは見える方向が違うので、どこが一番か比べてみよう。
県立矢田自然公園のうち「自然にふれあいながら森と遊べるエリア」として、峠池西の芝生広場を中心に矢田山遊びの森・体験ゾーンの整備が続き、3つの自然観光コースや子ども交流館・野外料理体験館などがあります。
通称「まつおさん」とも呼ばれ、養老2年(718年)、舎人親王(とねりしんのう)らにより開基されました。近世には観音信仰の霊地として信仰を集め、また、修験道とも係わりが深く、現在も「日本最古の厄除け観音」として特に二月の初午の日には参詣者が多いです。
用明天皇自らが、ご病気の平癒を祈り薬師如来と寺の造営を発願されましたが、まもなく崩御されたため、推古天皇と聖徳太子がそのご遺志を継いで607(推古15)年に「寺」と「薬師如来」を造られました。1993(平成5)年12月、姫路城とともに日本で初めてユネスコ世界文化遺産に「法隆寺地域の仏教建造物」として、法起寺とともに登録されました。
東西、南北、高さ各1.8メートルの規模で、矢田部聖賢の墳墓と言われており、伝説では、櫛玉彦命(くしたまひこのみこと)が鎮座の地を定めるために放った3番目の矢が落ちたところとされています。
「金剛山寺」の通称。天武天皇の勅願による建立と伝えられ、僧坊48を数える大寺。本堂は、2003年秋に平成大修理完成し、境内には、六月には紫陽花が咲き乱れているところから「あじさい寺」としても有名。本尊の地蔵菩薩立像(重要文化財)は、貞観時代の作で「矢田のお地蔵さん」と親しまれています。
法起寺は、聖徳太子の岡本宮を太子の遺言により、山背大兄皇子が寺に改めたもので、地名から岡本寺、池のそばにあるので池尻寺ともいわれています。三重塔は、706年に完成したとされ、高さ24メートルの塔は日本最古のもので、法隆寺と共に世界文化遺産に登録されています。三重塔は創建当時のもので、我が国で最大であり、飛鳥時代の建築様式を今に伝えています。
法輪寺の三重塔は、法隆寺・法起寺とともに斑鳩三塔と呼ばれています。創建については、2つの説があり、一説には622(推古30)年に聖徳太子が自らの病気平癒を祈願し建立を発願、その子山背大兄王と孫由義王(ゆぎおう)が建立したという説で、もう1つは、670(天智9)年の斑鳩寺の炎上後に百済の開法師・円明法師・下氷新物が合力して建立したという説です。また、境内には会津八一の歌碑があります。
聖徳太子が、母の穴穂部間人皇后の宮を寺に改めたと伝わる飛鳥時代創建の寺院で、室町時代に尊智女王が入寺以来、尼門跡寺院となり、1400年もの永きにわたり、法統が守られています。本堂には“世界三大微笑像”といわれる国宝の木造菩薩半跏像が安置されています。右足を左膝の上にかけ、左手は右足首に添え、右手は肘を右膝の上について指先で軽く右頬にふれる姿をしており、半跏思惟の相といいます。寺伝では如意輪観音と称しています。