日本最古の道のひとつである「葛城古道」を含む金剛・葛城山麓を巡るこのルートは、大和王権と肩を並べるほど栄華を極めたとされる古代豪族「葛城氏」や、謎に包まれた「鴨族」の本拠地であり、天孫降臨の伝説が残る「高天原」伝承地や、葛城氏の最高神を祀ったとされる「高天彦神社」、雄略天皇との逸話が残る「葛城一言主神社」、全国鴨社総本宮とされる「高鴨神社」などの由緒ある神社や、「九品寺」「船宿寺」など行基菩薩ゆかりの歴史ある寺院が点在しています。古代ロマンに想いをはせ、景色を楽しみながらゆっくりと巡っていただきたいルートです。アップダウンが激しく山道などもありますので、足下の装備は充分にされることをおすすめします。
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船路バス停〜葛城市境まで約15km 高低差約250m
神亀2年(725年)に行基菩薩により開基された歴史のあるお寺で、心身の病、悩みを救うという薬師如来を祀ったことから、この地を「医王山」といいます。「関西花の寺25カ所」の一つにも選ばれ、境内には、1千株のヒラドツツジ、キリシマツツジ、サツキ、オオテマリ、牡丹、山吹、シャクナゲ、寒椿といった四季折々の花が楽しめます。特にヒラドツツジが満開になる5月初旬には「船宿寺花祭り」(5月3日)をはじめ、多くの人々が訪れます。
【住所】 御所市五百家484 【TEL】 0745-66-0036
古代豪族「鴨族」の守護神である阿遅志貴高日子根命(迦毛大御神)を祀る日本最古の社の一つで、京都の賀茂神社をはじめとする全国の鴨(加茂・賀茂)社の総本宮であると言われ、本殿は国の重要文化財に指定されています。「カモ」は「神」の語源であるといわれ、「カモす」という言葉から派生し、エネルギー(気)を多く放出している様を表しています。毎年4月下旬から5月上旬にかけて、「日本さくら草」が境内に展示されます。
【住所】 御所市鴨神1110 【TEL】 0745-66-0609
一般財団法人日本宝くじ協会の助成により、公益財団法人日本ナショナルトラストが建設したヘリテイジセンターの第1号館です。館内には展示室、休憩ラウンジ、集会室を備え、休憩ラウンジでは手打ちそば(有料)をお楽しみいただくことができます。入館は無料です。
【住所】 御所市鴨神1126 【TEL】 0745-66-1159
金剛山東側の中腹に位置し、祭神は応神天皇(誉田別尊)。摂社には天児屋根命と天照大神をお祀りしています。創始の年代ははっきりしませんが、千年以上の歴史をもつと言われます。現在の本殿・摂社は、安土桃山時代の建築で、当時の姿をとどめる貴重な建物です。
【住所】 御所市伏見字奥神417 【TEL】 0745-66-0652
行基菩薩が逗留したあとに建てられた「菩提院」の跡と言われます。平安時代には30余坊がならび、修験道の道場としても栄えた大伽藍でしたが、明治の廃仏毀釈で衰退しました。その後本堂と仁王門が再建され、役行者が金剛山で感得したとされる「法起菩薩」の仏頭をはじめとして、多くの古い仏像が残っています。
【住所】 御所市伏見454 【TEL】 0745-66-0543
御祭神「高御産巣日神」は最初に高天原に現れた神の一人で、国津神征伐、天孫瓊瓊杵尊の降臨を命じた神とされ、古代豪族葛城氏の祖神と言われています。本殿はなく、拝殿の背後に聳える「白雲嶺」をご神体としています。樹齢数百年の杉並木の参道の奥にひっそりとたたずみ、伝説の地にふさわしい風情を漂わせています。
【住所】 御所市北窪158 【TEL】 0745-66-0609(高鴨神社)
奈良時代にあったとされる大寺院「高天寺」の子院です。高天寺は南北朝時代にことごとく焼き払われたとされますが、橋本院が唯一戦火から逃れたと言われています。本尊は高天寺本堂から持ちだされたと言われる十一面観音で、境内には「瞑想の庭」という美しい庭園があり、四季折々の美しい花を楽しむことができます。
【住所】 御所市高天350 【TEL】 0745-66-2141
平安時代、興福寺の座主にまでなった一和僧都が修行の地を求めていた際、金剛山の麓が毎晩光るのを見て仏頭を発見。これを本尊に草庵を結び、その後仏の来迎を受け大往生したため「極楽寺」というようになったと言われています。
【住所】 御所市極楽寺108 【TEL】 0745-66-0145
名柄地区は江戸時代に宿場町として栄え、今も当時の街並みを残しています。名柄街道の中でもひときわ目を引くレトロな洋館「郵便名柄館」は、明治末から大正初期に建造された特定郵便局であり、カフェや郵便資料コーナーを備えた観光情報発信施設として再生しました。カフェではランチ等(有料)をお楽しみいただくことができます。郵便資料見学は無料。
【住所】 御所市名柄326-1 【TEL】 一
御祭神は「下照姫命」で、一言主神社や高鴨神社の姫宮と考えられており、別名「姫の宮」と言われています。創建の年代は不詳ですが、「日本書紀」天武天皇9年に、天皇がこの社で流鏑馬をご覧になったという記述があります。本殿は奈良県指定文化財に指定されており、ひさしには、どこから見ても睨まれているように見える「八方睨みの龍」が描かれています。
【住所】 御所市名柄 【TEL】 一
願いを一言だけ聞いてくれる「一言主大神」が祭神で、「いちごんさん」として親しまれています。古事記には、雄略天皇が葛城山で狩りをしている時、一言主大神は天皇と同じ姿で現れ、天皇が「お前は何者だ」と問いかけたところ、「私は善事も悪事も一言で言い放つ神である」と答え、天皇はひれ伏したと記されています。境内には樹齢1200年といわれる巨大な「乳イチョウ」があり、この木に祈願すると子供を授かり、お乳がよく出ると伝えられています。
【住所】 御所市森脇432 【TEL】 0745-66-0178
今剛葛城山系に栄えた「戒那千坊」の一院で、奈良時代の名僧行基菩薩が開創したと伝えられています。本堂の裏山には、南北朝時代に南朝側の楠木正成公に味方して参戦した楢原氏の兵士が自分の身代りとして奉納されたといわれる1,800体もの石仏が祀られています。御本尊は阿弥陀如来像で、国の重要文化財に指定されています。
【住所】 御所市楢原1188 【TEL】 0745-62-3133
中世にたびたび災害にみまわれた人びとが極楽浄土を願い、土石流により流れ着いた岩石に、仏教の「六道」を司る日光菩薩・除蓋障菩薩・持地菩薩・宝印菩薩・宝珠菩薩・壇蛇菩薩の姿を彫ったものだといわれています。
【住所】 御所市櫛羅 【TEL】 一
「山口神社」とは、山の入り口に山の神を祀った神社のことで、鴨山(葛城山)の入り口に祀られた神社の意味で、祭神は「大山祇神」。「延喜式神名帳」に記された14社の山口社の総社であるといわれ、古くから朝廷に皇居の用材を献上する「山口祭」を司ったといわれる由緒ある神社です。本殿に安置されている大日霎貴命・御霊大神の木像は室町時代の製作とみられ、国の重要文化財に指定されています。
【住所】 御所市櫛羅2428 【TEL】 一
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