植栽ワンポイントサポート

馬見丘陵公園ワークショップの内容から、植栽や園芸に関するQ&Aや花壇の手入れの仕方などの情報を抜粋してまとめました。

Q.球根類の花期が終わったらどうすればいいの?

球根類は、芽を出させ、花を咲かせるまでに球根の中のエネルギーを使いきって、花を咲かせたあとは、げっそり痩せた状態になっています。それでも、花を咲かせた後に葉と茎を使って光合成をし、そこで得たエネルギーを再び球根の中に蓄えることで、次の年も同じように花を咲かせることができます。

例)カサブランカの花期後の管理

カサブランカ

カサブランカは、オランダで作られた品種です。6月~8月に開花し、豪華な花と香りを楽しめます。

  1. ① カサブランカを翌年もきれいに咲かせるためには、花は切落とし、球根を育てます。せっかく咲いている花を楽しみたくて切るのが心苦しいかもしれませんが、カサブランカは切り花にしても長く楽しめます。
  2. ② 花は付け根から摘み取ってしまいます。めしべの下のふくらみを、完全に取り去ることがポイントです。放置しているとその部分に種子を作ろうとして養分を溜め込むため球根が肥大しにくくなってしまいます。
  3. ③ 花を摘み取ったら、お礼肥を施し、鉢植えの場合は水やりも継続し、葉が自然に枯れていくまで、しっかりと管理します。
  4. ④ 10~11月が植え替え適期です。茎や葉が十分枯れてから、球根を傷つけないよう、ていねいに掘り上げます。ユリの球根は外皮がなく、乾燥すると干からびたようになるため、球根を長い時間、乾燥させたり、日光にさらさないようにします。
  5. ⑤ 球根を規定量のオーソサイド液などに数十分間浸し殺菌します。殺菌したカサブランカの球根は、すぐに植え付けます。球根の下根はそのままにして、根を広げるようにして植え付けます。植え付け後は、風通しと日当りの良い場所に置き、午前中は日光を当てると、茎が丈夫になります。ただし、真夏の直射日光は強すぎるため、明るめの日陰に移動しましょう。