植栽ワンポイントサポート

馬見丘陵公園ワークショップの内容から、植栽や園芸に関するQ&Aや花壇の手入れの仕方などの情報を抜粋してまとめました。

花壇の手入れのコツ 冬支度

花壇の手入れについて、ご家庭でガーデニングされる際などに役立ててください。

①植付けする際の注意

クジャクアスターを6箇所植付けた中で、1箇所だけ傷んでしまったものがありました。これの根元を見ると、株が周りの土よりも浮いてしまっていました。植付けの時にしっかりと周りに土を被せなかったか、下の土が硬かったせいで深くまで植え付けられなったことが原因だと考えられます。

株が浮いてしまうと、地際部分の根が土に埋まらず、水をやってもそこか吸収できなくなってしまうので、水切れが起きてしまいます。苗を植付ける時には、水をやっても周りの土が流れていかないように株元をしっかりと抑えるか、株の周りに土を盛り上げて地際の根からも水が吸収できるような状態にしましょう。

  • 地際の根からも水を吸えるように

  • 株元が浮かないように土を抑える

  • 株の周りに土を盛り上げる

水切れを起こしたクジャクアスター

株が浮いてしまっている

②花壇の冬支度

気温の低下にしたがって、葉が傷んだり枯れたりする宿根草が出てくるので、順次株の整理を行います。宿根草の中でも、①冬に地上部が枯れるタイプ、②株元から秋に新芽が出るタイプ、③休眠しないタイプがあります。寒さで自然に枯れて、春に新たな葉が出て自然と葉姿が整うものもありますが、どんどん巨大化するのでここでは切戻す方法を紹介します。

  • ①冬に地上部が枯れるタイプ:シュウメイギク、クジャクアスター 等
  • ②株元から秋に新芽が出るタイプ:ガイラルディア、カワラナデシコ 等
  • ③休眠しないタイプ:リシマキア、カレックス、ヤブラン 等

「株元から秋に新芽が出るタイプ」の宿根草は、新芽を残して地際で切戻します。「冬に地上部が枯れるタイプ」の場合も地際で切戻してもよいですが、どこに苗が植えられているのか分からなくなるので、苗の場所にネームプレートを立てておくか、茎を10cm程度残して切戻します。

また、寒さが苦手な植物や小さな苗を植えている場合には、防寒のためにマルチングを行います。マルチングとは、腐葉土やピートモス、バーク堆肥などを使って地面を被覆し、地温と調節を行うことを言います。雑草の抑制や降雨や潅水による土の跳ね返りを防いだり、地面の色が一色になることで花壇を美しく見せる効果もあります。マルチング材には、ワラやビニール、ウッドチップなど様々な種類があります。

切り戻しの位置

マルチング(ウッドチップ)