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レポート記事

2021.11.01

木で家を建てるなら。モデルハウス・ショールーム見学で叶える、理想の住まいづくり | モデル菊井亜希

あなたはどんな家を建てて、どんな暮らしをしたいですか?

自分たちの要望を叶えてくれそうな住宅会社を探そうと、SNSや住宅雑誌で情報収集する方も多いのではないでしょうか。

もちろん、それも必要なことです。しかし、そうしたメディアからは天井の高さや家事動線、収納の使い勝手、床の肌ざわり、光と風の入り具合、匂い、そしてスタッフの人柄などは伝わってきません。

百聞は一見に如かずと言います。理想の住まいを叶えたいなら、モデルハウスやショールームに足を運んで、自分の目で見て、触って、感じることが大切なのです。

そこで今回は、奈良県在住モデルの菊井亜希さんと吉野スギや吉野ヒノキに代表される奈良県産材「奈良の木」を使って建てたモデルハウスとショールームを訪ね、木の家の魅力をお伝えします。

東京から奈良に移住して4年目。
仕事、家事、子育てを楽しむ充実した日々

結婚して双子の女の子を出産し、東京で暮らしていた菊井亜希さん。ところが、住んでいた場所は、交通量があまりに多く、子育てするには心配があったと言います。そこで、自然が身近な場所でのびのびと子どもを育てたいと思い、2017年に東京から奈良へ移住してきました。奈良は大神神社で挙式した思い出の地でもあったそう。現在は、奈良を拠点に、テレビCMや雑誌など、さまざまなメディアで活躍されています。

普段は、築40年の古民家をリフォームした事務所併用住宅で、グラフィックデザイナーのご主人、3人のお子さん、一匹の猫と穏やかに暮らす毎日。菊井さん自身、これからマイホーム購入を検討し始める30代の子育てママであり、心とからだにやさしい奈良の木を使った家づくりに深い関心を持っています。

モデルハウスや完成見学会で注目ポイント・注意点とは?

「家は3回建てないと満足しない」とも言われますが、決してそうとは限りません。
家の満足度は勉強量に比例します。自分で勉強しない限り、3回どころか、100回建てても満足することはありません。家づくりの基本的な知識と判断力を身につけなければ、どんな家が自分たちの暮らし方に合うのかわからないまま、何となく進めてしまうからです。

まずは家づくりセミナーなどの勉強会に参加したり、SNSや住宅雑誌で基礎知識を学ぶことが大事です。「こんな家で、こんな風に暮らしたい」という方向性が見つかったら、気になる住宅会社のモデルハウスや完成見学会に行ってみましょう。

そこで、モデルハウスや完成見学会で、見学するときの注目ポイントと注意点を5つにまとめてみました。

① 立つだけでなく、座ってみる

家にいるときは、立つより座っている時間の方が長いはず。座ったときの低い目線で室内や庭がどう見えるか、天井の高さ、距離感などもチェックしましょう。

② スタッフの人柄

自社の長所と短所を正直に話してくれる担当者は信用できます。また、どんな質問に対しても淀みなく明解に答えてくれる人なら安心です。

③ 標準仕様とオプションの違い

モデルハウスは、そのほとんどが豪華に作ってあります。どこまでが標準仕様で、どこからがオプションなのかを教えてもらうと、建築費用の目安になります。

④ 持ち物

スマホ(カメラ)、メジャー、メモ帳を持参しましょう。撮影は許可をもらってから。キッチンや収納などの高さや奥行きを測っておくと、打合せのときに役立ちます。

⑤ なるべく多くの物件を見る

何度も見学会に行くうちに、段々と見る目が肥えてきて、「これは良いけど、これは必要ないかな」と判断力も養われてきます。なるべく多くの物件を巡り、それぞれの “いいとこ取り”をしましょう。

奈良の木の家のモデルハウスとショールーム、製材工場を訪ねて

(株式会社イムラ・吉野銘木製造販売株式会社)

さっそく、菊井亜希さんと吉野杉を使った家づくりで知られる『株式会社イムラ』のモデルハウスへ行ってみましょう。

『イムラ』は1927年創業の老舗工務店で、吉野林業の中心地・川上村と連携しながら、吉野スギの無垢材をふんだんに使う地産地消の家づくりに取り組んでいます。今回、ご案内してくださるのは登美ヶ丘展示場の森野店長です。

菊井 亜希(以下、菊井)  玄関を入った瞬間から木のやさしい香りがしますね。

森野 雄成(以下、森野)  はい、これが吉野スギの香りです。無垢の床の肌触りを感じていただきたいので、普段お客さまにはできればスリッパを履かないことをオススメしています。

菊井  美しい格子ですね。この中はシューズクローゼットですか?

森野  そうです。こちらは一部扉になっていて、開閉できるんですよ。

菊井  精巧に作られているので、境目も全くわかりません。

森野  そうですね。こちらの格子は、大工が施工する部分と建具職人が作成する部分があるのですが、より美しく見えるようにしてもらいました。

菊井  わぁ、広い! 空気がさわやかで、森の中にいるみたいですね。どうして、木を見たり触ったりすると心が穏やかになるのでしょう?

森野  昔から日本人は木の家に住み、木の道具を使って暮らしてきたので、無意識のうちに身近な物だと感じるのだと思います。

菊井  そうなんですね。リビングの吹抜けが高くて、窓も大きいので開放感があります。

森野  木の家というと、純和風を連想される方もいますが、弊社の家は和に偏りすぎず、ほどよくモダンをプラスしたデザインをご提案しています。

菊井  床がサラっとして気持ちいいですね。裸足になってもいいですか?

森野  どうぞ、どうぞ。面白い実験をしてみましょう。冷蔵庫で冷やした無垢の床材と合板の床材を出しますから、両方触ってみてください。

菊井  こっち(合板の床材)は表面が湿っていて冷たいですが、無垢の床材は触っても冷やっとしませんね。

森野  そうなんです。無垢の床材は人から体温を奪いにくいので、触ったときに冷たく感じにくいと思います。

菊井  なるほど。その他に吉野スギの特徴はありますか?

森野  赤みを帯びた色合いで、節が少なく、年輪が細かくて、強度に優れています。当モデルハウスは6年目になりますが、天然の油分が出て、床の色が飴色に変わってきました。こんな経年変化を楽しめるのも、無垢の木ならではと言えますね。

菊井  キズやシミがついたり、へこんだりしたときはどうすればいいのですか?

森野  キズは紙ヤスリで表面を軽くこするだけで修復できます。シミについては、生活をしているうちに吉野スギ自体から油分が出てきて、ワックスの代わりとなりますので、何かこぼしたとしてもすぐに拭き取ればほぼシミにはなりません。へこんだときは、濡れた布巾を置いて、スチームアイロンをかければ膨らんできます。逆に合板は、キズがついたりへこんだりしたら元には戻せません。

菊井  なるほど。無垢の木は反ったり、隙間ができたりすることもあるそうですが。

森野  無垢の木は加工をしてからも呼吸をしているため、季節や温度・湿度によって伸縮します。弊社では、伸縮が少ないように丸太からの木取りや製材加工方法に独自の工夫をしています。

菊井  クローゼットを開けてもいいですか?

森野  はい、どうぞ。

菊井  内側まで無垢の木を使っているんですね。

森野  木には優れた調湿のほか、防虫、消臭効果もありますからね。ただ、天井や床と違って節の多いスギを使っています。

菊井  どうしてですか?

森野  吉野スギと言えど、節があるものも取れるため、1本の木を無駄なく使うようにしています。見える部分は節なし、クローゼットの内側など見えない部分は節ありと適材適所に使うことによって、リーズナブルにお客様にご提供することができます。

菊井  良い考えですね。ちなみに、この建物に使われている木は、何年ぐらい前に植林されたものですか?

森野  およそ70年から100年前です。何世代も前の方々が苗木を植え、手間をかけて丁寧に育て、受け継がれてきたからこそ、奈良の木の品質が高いレベルで守られているのです。

菊井  大切に育てられたその木を使って家が建てられているかと思うと、わたしたちも大切に住み続けていきたいと思えますね。

育林から建築まで、吉野山の麓からつくる県産材での家づくり

続いて訪れたのは、世界遺産にも登録されている吉野山の麓で、育林から製材、販売、住宅の新築・リフォームまで行っている『吉野銘木製造販売株式会社』です。「吉野銘木の家」として、特に吉野ヒノキにこだわった家づくりをされています。貝本社長にショールームと製材工場を案内していただきました。

最初に向かったのは、自然素材のショールーム「住まいのお部屋館」。100坪の建物内には、吉野ヒノキや吉野スギ、新建材などでつくった約30ものブースが展示されています。

実際に見て、触れながら、それぞれの木の特長を理解できるので、完成した部屋のイメージづくりに活かせる場所です。また、奈良の木でつくられた家具や照明器具、小物も展示されており、その使い勝手を確かめることができます。

菊井  ヒノキの香りが濃厚で、まるで“天然のアロマ”のようですね。小さなサンプルではなく、こうしてお部屋になっていると実物をイメージしやすいですね。

貝本拓路(以下、貝本)  ありがとうございます。一般のお客さまはもちろん、建築家や工務店の方も多く来場されているんですよ。では、こちらの無垢の木と合板で造った階段を歩き比べてみてください。

菊井  無垢の木の階段は、昇り降りしてもラクですね! 手ざわりも良くて、艶があって綺麗です。

貝本  そうなんです。杉の木はやわらかいので、衝撃が少なく、足腰に負担がかかりにくいんです。これまで階段の昇り降りがツラいとおっしゃっていた、お年を召したお客様が無垢材の階段にしたところ、「以前と比べて楽に階段の昇り降りができるようになった」と言うお声もいただいております。

次に、向かったのは製材工場とストックヤード。工場では、文化財や神社仏閣、一般住宅に使用する原木の製材現場を見学することができます。

菊井  大きな原木! 真っ直ぐなのは「密植(※1)」だからですかね?

貝本  よくご存知ですね。吉野ヒノキは油分が多くて艶があり、淡いピンク色で、強い耐久性が特長です。成長過程で何度も「枝打ち(※2)」されているので、木のどこを切っても節がなくて美しいと評価されています。ちなみに、いま触れていただいている木材は、お客さまが自分で、カウンター材として選べるようにご用意しているものです。

※1密植…他の地域では1haに3000本程度の木を植えるところ、吉野の「密植」は8000本から12000本。約3倍から4倍もの木を植える。

※2枝打ち…枯れ枝やある高さまでの生き枝を付け根付近からていねいに取り払う作業。

菊井  こんなに大きな機械でカットするんですね。

貝本  的確に操作できるようになるまでには10年かかります。

  • 写真提供:吉野銘木製造販売株式会社

菊井  たくさんの原木が積まれていますが、よくみると木の切り口に何か数字が書かれていますね? これは何を意味しているのですか?

貝本  産地、市場、直径、価格などです。野菜と同じように、木も生産者の顔がわかると安心して仕入れることができますから。

菊井  なるほど。この倉庫は何ですか?

貝本  遠赤外線の木材低温乾燥機です。木材の強度は「含水率(※3)」の影響を受けるため、木材の強度を保ちつつ、割れや反りを防ぐために乾燥させないといけないんです。弊社は45℃以下の低温乾燥にこだわっており、木が持つ有用成分や耐久性、色艶や香りなど本来の良さを活かしたまま納材することができます。

※3(木の)含水率…木に含まれる水分の量のこと。

  • 写真提供:吉野銘木製造販売株式会社

菊井  奈良の木が住宅になるまでに、こんなに大変なご苦労があったなんて驚きました。貝本社長は、いつもどんな想いで家づくりに携わっていらっしゃいますか?

貝本  ただ家を建てるだけでなく、お客さまに家づくりのプロセスも楽しんでほしいですね。家づくりを通じて、木のことをもっと知ってもらいたい。そのために、実際に建てる家に使われる木が生えている山を見学するツアーを開催したり、カウンター材や柱をご自分で選んでもらったりしています。山を見たり、自分で木を選んだりすることで、建てた家に愛着が湧いてくるのではないでしょうか。

菊井  私もいつか自分の家を建てるときは、自分で選んだ木を使ってみたいと思います。今日はありがとうございました。

奈良の木でつくる、わたしの理想の家

モデルハウスとショールーム、製材工場を訪ねて、奈良の木の奥深さに感動し、家づくりに携わる皆さんの想いに触れた菊井さん。ご自宅では裸足で過ごすことが多いため、夏も冬も肌触りのいい奈良の木を床に使いたいと思ったそうです。まずは、お子さんの弁当箱や味噌の樽など、身近なところから暮らしに取り入れてみるのも良さそうですね。

「いい素材を上手に活かすと料理が美味しくなるのと同じように、奈良の木も素材と職人さんが優れているから、からだにやさしくて、丈夫で長持ちする家ができるんですね」と菊井さん。いつの日か、奈良の木のチカラを借りて家族やゲストに元気や癒やしを与えられる、パワースポットのような家を建てたいと夢を膨らませていました。

Profile

菊井 亜希

兵庫県生まれ。モデル・女優としてCM、ドラマ、映画などに多数出演。家族、子育て、マクロビオティック、ヨガ、ファッションなど、日常の丁寧な暮らしを伝えるInstagramが人気。奈良県在住。
Instagram

Information

今回ご紹介したモデルハウス・ショールーム

登美ヶ丘展示場

住所:〒631-0003
奈良県奈良市中登美ヶ丘5-14-1
(ABCハウジング奈良・登美ヶ丘住宅公園内)
電話:0742-44-5515
運営元:株式会社イムラ
HP URL:https://www.imura-k.com/
登美ヶ丘展示場:https://imura-k.com/showroom/tomigaoka

吉野銘木の家 – 住まいのお部屋館

住所:〒638-0045
奈良県吉野郡下市町新住991-1
電話:0120-077-571
運営元:吉野銘木製造販売株式会社
URL:http://yoshinomeiboku.co.jp/

文:木村 大作
写真:山下 陸
取材協力:株式会社イムラ / 吉野銘木製造販売株式会社

奈良県内モデルハウス情報

“吉野の木を余すことなく使い切る”をコンセプトにした2種類のモデルハウス/阪口製材所

阪口製材所が運営するモデルハウス「吉野STYLE」は、“吉野の木を余すことなく使い切る”がコンセプト。

「吉野STYLE」の一つ、「吉野MIX」は、構造材はもちろん下地材や建具に至るまで、余すことなく吉野材が使用されています。一棟まるごとが吉野の木の家ならではの経年変化の美しさも体感できますよ。

URL:https://wood-sakaguchi.jp/salon/style.html

もう一つのモデルハウス「吉野サロン」は、「小さく建てて大きく住まう」をテーマにした平屋建てのモデルハウス。別名「木の展示場」とも言われるように、柱だけで針葉樹・広葉樹あわせて11種類もの木を使い分けて使用されているので、暮らし方に合わせた適材適所の選択を提案してくれます。

URL:https://wood-sakaguchi.jp/salon/yoshino.html

「十津川杉」を使用。森を感じる空間/木灯館

奈良県の最南端に位置する十津川村で育った「十津川杉」を村内で製材・加工して建てられた産地直送住宅のモデルハウス『木灯館』。こだわりを追求した建築方法によって、快適で省エネな住まいを実現しています。奈良県の中部・橿原市に立地し、見学時のアクセスの良さも魅力です。
「十津川杉」は木目の美しさだけでなく、強度にも優れています。木の温もりを存分に感じることのできる家は、まるで森の中に暮らしているかのような気分になりますよ。

URL:https://www.kotoboshi.jp

奈良の木香る、住心地のいいお家/株式会社 家族の森

「どこにいるよりも、いちばん快適な家」を最高の住まいと考える『家族の森』は、日本の木の良さを活かし奈良県の土地の風土に合う工法や素材を用いた家づくりをこころがけています。本モデルハウスは、吉野スギや吉野ヒノキをはじめ木をふんだんに使用しているため、建築してから10年弱経つ今でも、木の良い香りが漂い、無垢材ならではの温もりと素肌に対する優しさを体感していただけます。

URL:https://kazokunomori.net/modelhouse/

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2018.07.20

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