奈良県宇陀市は近畿でも有数のブルーベリーの産地。大和高原の気候がブルーベリー栽培に非常に適しているからです。
今回、取材に伺ったのは、宇陀市で20年以上、ブルーベリーの栽培と加工品製造、販売を行っている「あきのブルーべリークラブ」。クラブ員が所有する畑に出向き、その場でブルーベリーの収穫体験ができます。ブルーベリーは栽培時から化学合成農薬を使っていません。のどかな宇陀の山に囲まれた農園で、たわわに実ったブルーベリーをひとつひとつ摘み取っては味わうひととき。宇陀の豊かな自然も存分に味わえます。
この日、やって来たのは地元・宇陀市立大宇陀小学校2年生の子どもたち。毎年、夏休み明けのこの時期に、生活科の「町たんけん」という授業の一環でブルーベリー収穫体験を「あきのブルーベリークラブ」でやっていて、今年で10年目。貴重な体験を通じて、地域の特産品や産業について学ぶことを目的としているそうです。
総勢30人の子どもたちと引率の先生たちがマイクロバスで到着。あきのブルーべリークラブの担当者の方々にご挨拶を済ませた後、収穫体験が行われる農園へと続く山道を列になって登って行きます。時折、雨の降るあいにくの天候にもかかわらず、子どもたちは元気ハツラツ。まるで未開のジャングルに足を踏み入れたような探検気分を楽しんでいるようです。
現場に到着すると、農園にはまん丸なブルーベリーをいっぱい実らせた樹が所狭しと並んでいます。担当者の合図で始まった収穫体験に子どもたちも好奇心に目をまん丸にしながら熱中していました。雨でぬかるんだ地面もまったく気にならないようです。ブルーベリーの樹は背丈も低く、収穫も簡単にできるため、子どもたちにもピッタリ。たくさんの実を収穫した子どもたちは皆、大満足の表情で
した。