美しき記紀・万葉写真館

山の辺の道

古代の余韻漂う日本最古の道

  • 撮影日撮影年不明12月
  • 撮影場所桜井市三輪
  • カメラリンホフテヒニカ4×5
  • 絞りF22 1/8 ISO100
  • 露出補正なし
  • レンズ300mm

山の辺の道の檜原神社あたりからの風景。たわわに実をつけた柿の木の向こうに見えるのは卑弥呼の墓ともいわれる大きな箸墓古墳です。私の師の入江泰吉も山の辺の道を好んで撮りました。古代史の舞台であるだけでなく、私にとっては師との思い出がよみがえる場所でもあります。

  • 撮影日平成23年6月21日
  • 撮影場所桜井市三輪井寺池付近
  • カメラE-P2
  • シャッター優先AE 1/160 F8.0 ISO200
  • 露出補正+0.3
  • レンズ14-42mm F3.5-5.6

古代万葉の人々が行きかった山の辺。現代の我々はハイキングで歩くことが多いのですが、当時は移動するにはなくてはならない幹線道路でした。急ぎ足の人がいたり、立ちとまる人がいたり…、すれちがう人人人…で、ごった返すこともあったでしょう。今は当時の喧騒など嘘のようにのどかな道。変わらないのは、野辺に咲く小さな花と、戯れる蝶だけなのかもしれません。

  • 撮影日平成27年5月8日
  • 撮影場所桜井市三輪
  • カメラEOS-70D
  • 絞りAE F8 1/60 ISO200
  • 露出補正なし
  • レンズ18-135mm ズーム F3.5-5.6 IS

山の辺の道の檜原神社は、天照大御神が伊勢に鎮座する以前に初めて祀られた地。別名「元伊勢」とも呼ばれ、春分と秋分の日には二上山の真ん中に夕日が沈むのが見えます。この作品は、波形に掃き清められた玉砂利が美しい境内で撮りました。西日を浴び、影を落とす檜原神社の注連縄と参拝客のシルエットに、この地の神々しさに惹かれる思いを物語ってくれているような気がしました。
当サイトのTOPページで流れている記紀・万葉ゆかりのイメージ写真も澤氏撮影

古事記・日本書紀・万葉集とのゆかり

山の辺の道は、日本最古の道ともいわれ、桜井市から天理市を経て、奈良市の平城山まで続く全長は約35キロメートル。現在ハイキングコースとして人気があるのは、大神神社から石上神宮までの「南山の辺の道」と呼ばれる部分。箸墓古墳、纒向遺跡などを望みながら、景行天皇陵、崇神天皇陵をたどり、古代史への想像をかきたててくれる道だ。この周辺の地名などを詠んだ万葉歌も多く、万葉歌碑が点在している。また、南の端の大神神社は、山そのものがご神体で本殿がないという古代の信仰のかたちを今に伝えている。