美しき記紀・万葉写真館

二上山(葛城市・當麻)

大津皇子の魂が眠る地

  • 撮影日年月日不明 秋の夕暮れ
  • 撮影場所葛城市の今在家のため池
  • カメラリンホフテヒニカ4×5
  • 絞りF22 1/15 ISO100
  • 露出補正なし
  • レンズ200mm

當麻へは数え切れないほど撮影に行っています。そのたびに、悲劇の皇子・大津皇子が眠る山、二上山を中心に、その怨念を慰めるかのように、まち全体が何ともいいがたい荘厳でやさしい雰囲気、西方浄土のおもむきを湛えていると感じながら、シャッターをきります。

  • 撮影日平成20年5月3日
  • 撮影場所葛城市の当麻寺中之坊
  • カメラEOS-5D MarkⅡ.
  • 絞り優先AE F8 1/250 ISO200
  • 露出補正+2/3
  • レンズ100mmF2.8 Macro

二上山は古代西方浄土の山であるとともに、五木寛之著『風の王国』の風ふきすさぶようなイメージも持っています。最盛期の牡丹の花に極限まで近づき、「雄しべたちがヒソヒソ話しをしているのか、めしべをめぐりケンカでもしているのか?」などと撮りながら想像が膨らみました。

  • 撮影日平成27年7月19日
  • 撮影場所香芝市の良福寺
  • カメラEOS-70D
  • 絞り優先AE F8 5秒 ISO200
  • 露出補正-1
  • レンズ18-135mmズーム F3.5-5.6 IS

二上山は奈良県のあらゆるところから望むことができ、太陽の道の落日の山。カメラマンにとっては古都奈良の夕景のシンボルともいうべき山です。この作品は、三日月と宵の明星をアクセントに、残照も美しいトワイライトタイムにシャッターを切りました。
当サイトのTOPページで流れている記紀・万葉ゆかりのイメージ写真も澤氏撮影

古事記・日本書紀・万葉集とのゆかり

大津皇子が謀反を起こしたとして死を賜った後に、葬られたという二上山。雄岳(517m)と雌岳(474m)の二峰から成る山。
『日本書紀』では、大津皇子を「立ち居振る舞いは高く際立っており、言辞は優れて明晰である。」と記した。
一説には、持統天皇が自分の息子である草壁皇子への皇位継承を確固たるものにしたいがための冤罪であったともいわれる。その大津皇子の姉で、伊勢の斎宮であった大来皇女は、弟の罪により、その任を解かれた。伊勢から大和に戻るときに弟を偲んで詠んだ歌が『万葉集』に収められている。


  • ■アクセス
    近鉄南大阪線 二上神社口駅、当麻寺駅から雄岳頂上まで徒歩約1時間30分から2時間程度。
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  • ■お問い合わせ
    葛城市観光協会 TEL:0745-48-4611