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奈良の歩き方新提案 奈良盆地周遊型ウォークルート

ますます身近になる弘法大師

弘法大師空海が15歳で讃岐国から平城京に上り、様々な寺院において仏道の修行に励みました。空海が遣唐使として唐の都長安に留学する31歳までの若き日の勉学の足跡をたどります。

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大安寺

南都七大寺(なんとしちだいじ)に数えられる大安寺は、奈良時代から平安時代前期にかけては東大寺や興福寺と並ぶ大寺で、「南大寺(なんだいじ)」とも呼ばれました。弘法大師空海は複数の師に教えを受けましたが、最も大きな影響を与えたひとりが大安寺の勤操(ごんそう)であるとされます。若き日の空海は、記憶力を高める修法「虚空蔵求聞持法(こくうぞうぐもんじほう)」を修し、大安寺が蔵する膨大な経典をひもといて勉学に励みました。また、勤操に伴われて和泉国槇尾山寺(まきのおさんじ)に赴き、そこで得度したという説があります。後年、空海は大安寺の別当にも就任されました。

住所 奈良市大安寺2丁目18-1
電話 0742-61-6312
時間 9:00~17:00 ※受付は16:00まで
料金 本堂・収蔵庫 大人400円、高校生300円、中学生200円、小学生100円

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史跡大安寺塔趾

かつて70mを超える七重塔が建っていたとされる、大安寺東塔跡です。 現在では八幡神社の南側に基壇が残るのみとなっています。

住所 奈良市東九条町

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元興寺

飛鳥に建立されたわが国最古の本格的寺院である飛鳥寺(法興寺)の流れを汲む寺院で、南都七大寺のひとつとされています。奈良時代には官寺に准ずる大寺でしたが、中世以降は徐々に衰退し、現在はならまちの中心部に本堂・禅室等の一部の建造物を残しているに過ぎません。元興寺本堂・禅室・法輪館にある五重小塔は、国宝に指定されています。元興寺本堂と禅室は、当時はひと続きの僧房で、弘法大師空海が他の僧侶とともに起居していたとの伝承もあります。なお、法輪館には、鎌倉時代の製作とされる木造弘法大師坐像(重要文化財)が安置されています。

住所 奈良市中院町11
電話 0742-23-1377
時間 9:00~17:00 ※受付は16:30まで
料金 個人 大人 500円、中高生300円、小学生100円

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十輪院

大寺であった元興寺の別院で、元は広大な元興寺境内の南東隅に位置していたといいます。右大臣であった吉備真備(きびのまきび)の長男、朝野魚養(あさののなかい)の開基と伝えられています。朝野魚養については、はっきりしたことがわかっていませんが、能書家であり、弘法大師空海の書の師であったという伝承があります。石仏龕(せきぶつがん)を拝むための礼堂として建てられた本堂は国宝です。

住所 奈良市十輪院町27
電話 0742-26-6635
時間 9:00~16:30
料金 本堂 個人 大人400円、中学生300円、小学生200円 境内無料

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東大寺戒壇堂

わが国の代表的な大寺院のひとつで、本尊は「奈良の大仏さん」として広く知られる盧舎那仏(るしゃなぶつ)坐像です。大仏や大仏殿「金堂(こんどう)」をはじめ、多数の国宝、重要文化財を擁しています。弘法大師空海は、804年、31歳のときに東大寺戒壇院で具足戒を受けられ、その直後に遣唐使の留学僧として唐に渡り、長安で学びました。なお、寺内にある真言院は、東大寺別当でもあったといわれる空海が823年に開いた灌頂(かんじょう)道場が始まりです。現在灌頂堂は「勧学院」に宛てられ、一般の方が仏教や文学、芸術を無料で学べる、学びの場となっています。

住所 奈良市雑司町406-1
電話 0742-22-5511
時間 8:00~16:30(11月~2月)8:00~17:00(3月)7:30~17:30(4月~9月)
7:30~17:00(10月)
料金 大人・高校生・中学生500円、小学生300円

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さえきいんすいていち

弘法大師空海は、774年讃岐国屏風浦(現在の香川県善通寺市)に、地方豪族である佐伯田公(さえきのたぎみ)の次男として生を受けました。母方は阿刀氏で、幼名は眞魚(まお)。高級官僚などを養成するための教育機関である大学寮で学ぶことをめざし、788年に平城京(長岡京に遷都された後ではあったが、まだ首都機能は残っていたといわれる)に上りました。上京当初には、中央佐伯氏の一族で正三位の貴族、佐伯今毛人(さえきのいまえみし)が建立した氏寺の佐伯院に滞在。その佐伯院は、平城京の外京になる五条六坊にあったとされ、現在のJR桜井線京終(きょうばて)駅の北西数百メートルの辺りだと推定されます。

佐伯院推定地
(奈良市西木辻町付近)

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発行:奈良県