妙法寺(みょうほうじ)(御厨子観音(みずしかんのん))は、奈良時代に吉備真備(きびのまきび)が遣唐使として派遣され、無事唐から帰国できたことを喜んで創建させたといわれています。本尊は十一面観音菩薩で、吉備真備が中国で窮地に立たされた時、蜘蛛に助けられたというエピソードもあることから、クモ観音とも呼ばれています。真備の功績の1つである「大般若経(だいはんにゃきょう)」は、現在奈良国立博物館に保管されています。また、寺の東側に、万葉集で大津皇子(おおつのみこ)が辞世の歌として詠んだ「百伝ふ 磐余の池に 鳴く鴨を 今日のみ見てや 雲隠りなむ」で有名な磐余(いわれ)の池があったと言われています。
【住所】橿原市東池尻町
【TEL】0744-22-3928