植栽ワンポイントサポート

馬見丘陵公園ワークショップの内容から、植栽や園芸に関するQ&Aや花壇の手入れの仕方などの情報を抜粋してまとめました。

花壇の手入れのコツ 春の準備

冬の寒さに負けてしまった苗でも、これから春に向けてまた元気を取り戻します。花が付きやすいように枯れた花の花殻を摘んだり、必要に応じて追肥(栽培途中に生育状況に応じて与える肥料)をしてやることで、これから花を咲かせる手助けとなるので、用法・容量に合わせて与えてあげましょう。

①枯れた花・葉の摘み取り

寒さや日照不足等で下葉が黄色く変色してしまう場合があります。この葉は放っておいても元に戻ることはありません。中心の茎を折らないように注意しながら、葉を摘み取りましょう。傷んだ葉を取ることで、その分の栄養を他の葉に分け与えることが出来ます。
黄色くなって自然に落ちた葉は病害虫の発生を予防するために掃除しておきます。

下葉が黄色く変色したストック

花期が終わった花は、花が付いている茎の根元から摘み取ります。(摘心の方法を参照)パンジーは花殻摘みをしてやると5月頃まで花を付け続けるので、こまめに摘み取りましょう。また、花を咲かせたままにしておくと、種をつけます。種をつけると栄養がそこに集中してしまうので、見た目が悪くなるだけでなく、病気にもかかりやすくなります。

花期が終わって枯れたパンジー

②追肥の与え方(微粉の場合)

今回のワークショップでは「微粉ハイポネックス N-P-K=6.5-6-19」という肥料を使用しました。「微粉」とは粉状の肥料で、水に溶かして使用します。肥料には土に混ぜ込む固形状のものや土の上に置く固形状のもの、薄めて使う液状のもの、そのまま使う液状のものなど様々なタイプがあるので、使い方をよく読んで使用しましょう。ここでは「微粉」タイプの肥料の与え方を説明します。
今回使用した肥料はN(窒素)-P(リン酸)-K(カリウム)=6.5-6-19なので、カリウムの割合が多くなっています。窒素は葉や茎、リン酸は花や果実、カリウムは根の生長をサポートしてくれるので、今回使用した肥料は根の生長を助ける成分が多くなっています。
追肥は速効性の肥料です。与えてから3~4日で効果が表れますが、10日程度しか持続しません。目安として、2週間に1回の頻度で与えてあげましょう。

  • ①肥料を与える前に、花殻摘みや傷んだ葉を取るなどして、これから花をつけやすい状態にしておきましょう。

  • ②肥料を量ります。今回は1000倍に薄めるので、10ℓの水に対して10gの肥料を計量スプーンで量ります。

    ※大抵購入時に計量スプーンが一緒に付いています。

  • ③肥料が水にしっかり溶けるように、かき混ぜます。ジョウロの「こし網」を使うと、ハス口に溶け残りの肥料が詰まることが少なくなります。

  • ④通常の水やりと同じように植物に与えます。肥料を与えた後に更に水やりをすると、水のやり過ぎで根腐れの原因になるので気を付けましょう。