お役立ち記事

2018.09.21

良さを納得!奈良の木が住まいになるまで。「製材所」・「流通」・「工務店」編

What’s so good about Nara’s wood? How do Nara’s trees become materials for our homes? Let’s look at the part of their journey that includes “lumber mills”, “distribution” and “construction firms”.

终于理解了它的优点!奈良之木在成为房屋之前的过程。“制材所”、“流通”及“工务店”篇。

終於理解了它的優點!奈良之木在成為房屋之前的過程。“制材所”、“流通”及“工務店”篇。

훌륭함을 알게 된다! 나라의 나무가 생활에 깃들기까지. ‘제재소’, ‘유통’, ‘공무소’ 편

吉野スギ・吉野ヒノキで有名な奈良の木。強さだけでなく美しさを兼ね備えた、日本屈指の良質な木材として知られていますが、どのようにして皆さんの住まいになるのかご存じでしょうか。山からはじまり、市場、製材所、流通、工務店という5つの業種がある中、今回は市場で販売された丸太が家になるまでの流れをご紹介。丸太を製材品に加工する製材所から、建築現場で使いやすくするように事前に加工する流通。そして、奈良の木で家を建てる工務店へと続くストーリーをお伝えしましょう。

Nara’s trees such as Yoshino sugi and Yoshino hinoki boast their beauty and strength, and are famous for being of the highest quality in Japan. Did you know about the process that Nara’s trees in the mountains undergo to become materials for our homes? The trees journey involves 5 stages, namely mountains, lumber markets, lumber mills, distribution and construction firms. Among them, there is a process of how logs sold at a lumber market become a home. A journey of logs from a lumber mill where logs become lumber, to a distribution process that includes precutting to enhance convenience at construction sites, and eventually to a construction firm that builds houses using Nara’s lumber.
以吉野杉/吉野柏而闻名天下的奈良之木,是以材质结实,且兼备材形优美而闻名。那么您了解它成为房屋前的生产过程吗?向大家介绍从山林砍伐开始、到木材市场、制材所、流通机构、工务店五个环节,一直到市场销售的原木变成房屋的过程。 从原木加工成制材品的制材所、事先将木材加工成为方便于建筑直接使用的流通机构、以及使用“奈良之木”建造房屋的工务店,请允许我们为您继续讲述奈良之木的故事。
以吉野杉/吉野柏而聞名天下的奈良之木,是以材質結實,且兼備材形優美而聞名。那麽您了解它成為房屋前的生產過程嗎?向大家介紹從山林砍伐開始、到木材市場、制材所、流通機構、工務店五個環節,一直到市場銷售的原木變成房屋的過程。 從原木加工成制材品的制材所、事先將木材加工成為方便於建築直接使用的流通機構、以及使用“奈良之木”建造房屋的工務店,請允許我們為您繼續講述奈良之木的故事。
요시노 스기・요시노 히노키로 유명한 나라의 나무. 단단할 뿐만 아니라 아름다움까지 겸비한 일본 굴지의 품질 좋은 나무로 알려져있는데, 어떻게해서 여러분의 생활 속에 깃드는지 알고 계신가요? 산에서부터 시장, 제재소, 유통, 공무소라는 5개의 업종 중, 이번에는 시장에서 판매되는 통나무가 집이 되기까지의 과정을 소개. 통나무를 제재품으로 가공하는 제재소부터, 건축현장에서 사용하기 쉽도록 사전에 가공하는 유통. 그리고 나라의 나무로 집을 짓는 공무소로 이어지는 이야기를 소개하겠습니다.

原木を製品化。奈良の木の魅力を引き出す「製材所」

「山」で伐採された奈良の木は、「市場」で「製材所」に購入された後、木材へと加工されます。奈良の木の丸太がその優良な特徴を生かし、どのように木材に仕上げられていくのか。徹底した品質管理にこだわり、奈良県・吉野町で70年を超える歴史を持つ製材業者「阪口製材所」の専務、阪口勝行さんにお話を聞きました。

「市場で奈良の木を仕入れる時には、真っすぐなことはもちろん、強度に関係する木目の細かさ、美しさを左右する木口の色合いなどを細かくチェックします。お客様に喜んでもらえる木がどんなものなのかを考えているんです。一方で、市場で売れ残る木も何に使えるかを考えて、できるだけ仕入れるようにしています。売れ残ることは山を苦しめることになるんですよ。奈良の木と言えども銘木ばかりではありません。そもそも、住宅を建てるための木材は、木の太い部分を利用することもあれば、逆に細い部分を必要とすることもあるので、山にとっての観点も忘れずに、いろんな木の生かし方を考えるのも製材所の仕事だと考えています。だからこそ、私たちは一棟の住宅で使う木材をすべて納める[一棟まるごと提供]にも取り組んでいます。木を余さず使って無駄を出さないことはコストダウンにつながりますし、そうすることで、木の価値を高めたい。また、木が本来持っている良さをより引き出すために、乾燥方法にもこだわっています。水分をたっぷり含んだ木材は、住宅になってから割れや反りを生じたり、白アリやカビの原因になったりするので乾燥が必要不可欠。フローリング材など部位によっては、10日から30日程度、機械を使って乾燥させます。しかしながら、1年から5年ほどかけて自然に乾燥させる[天然乾燥]を主に行っています。この方法は、確かに時間がかかるだけでなく手間もコストもかかります。でも、木にとってストレスが少ないので、色艶の美しさ、粘り強さを引き出し、住む人にとって優しい木になっていきます。それこそが、本当に求められている木材だと思うんです。」

  • 機械(リングバーカー)に樹皮のついている原木をセットすると皮が剥かれていく。
  • 整列した美しい材を浅積みに。時間をかけてじっくり乾燥させることが求められる天然乾燥材

「原木を製品にするには、主に6つの工程があります。原木の樹皮を剥く【皮ハギ】、仕上がりよりも少し大きめのサイズでカットをする【一次製材】、木の強度を保ち、割れや反りなどを防ぐための【乾燥】、乾燥させた木材からオーダーに合わせて木材を選ぶ【選り出し】、注文に合わせて木材を正確なサイズへ加工する【二次製材】、注文先へ届ける【出荷】までです。」

「木材のプロとして、木の本来の性質を伝えることも大切だと感じています。木は生き物なので、割れたり、曲がったり、腐ることもあります。でも、そんな木の短所と言われる部分もしっかりと説明して、同時に木の良さを感じてもらいたい。価格以上に値打ちがある奈良の木材を、さまざまな工夫でできるだけリーズナブルに提供していくことも重要。山を思うこと、奈良の木に関わるつながりを大切にしたいと思っています。」

現代のニーズに対応し、精密な加工を担う「流通」

家を建てる時、かつては建築現場で大工さんが手刻みで木材を加工していました。しかし、手間暇がかかる上、加工場所も必要になりコストも高くかかっていました。また、騒音や木屑などの問題、できるだけ短期間での完成を求められることもあるので、今では、木材の流通に[プレカット]は欠かせないといいます。[プレカット]とは、家を建てる際に必要な木材を、事前に工場で加工しておくこと。工場で加工した木材を現場で組み立てるというこの方法は、工務店がスムーズに施工を行うのをサポートする重要な役割を果たします。とくに、吉野スギ・吉野ヒノキといった奈良の木の加工技術に特化しているのが[ならプレ]。生みの親である「株式会社奈良木建」の代表取締役、谷畑勝三さんにお話を聞きました。

「プレカットの新事業部として「ならプレ」を立ち上げたのは2014年。プレカットの新しい機械を導入して生産効率をアップすることで、奈良の木の流通に明るい兆しが見えたのではないかと思います。吉野スギや吉野ヒノキは、加工が難しいと言われますが、「ならプレ」では、機械にできるところは機械作業にして、繊細な加工はベテラン大工の手加工にするなどうまく使い分け、さまざまなニーズに対応した精度の高い商品に仕上げています。奈良県下にプレカット工場が他にもある中で、特に私たちが大切にしているのは、「木材の持ち込み加工」を積極的に受け入れること。最近では、奈良の木を使うことへの意識が高まってきたように思います。奈良の木で家を建てるにあたって、信頼できる大工さんのいる工務店に頼む施主の方もいらっしゃるので、工務店自らが材料を手配されることや、木材の加工だけの依頼も増えてきました。持ち込み加工は、普段よりも気を使います。クライアント自ら手に入れた大切な材料を預かるわけですから、カットの間違いや傷をつけてしまうリスクがあるので、やはり本来なら避けたいですが、地元で奈良の木が使われることは本当に嬉しいことですから、持ち込みは歓迎しています。」

「プレカットの大まかな流れとして、まずコンピュータに建物の間取り図を入力し、CADデータに落とし込みます。そして必要な木材と加工方法を洗い出してから、木材を機械にセット。最後に、転送されたCADデータが機械に指示を出し、ロボットアームであらゆる角度から木材を自動加工します。この工程は、従来は大工さんの手作業だったわけですから、工期の短縮でコストダウン、廃材が少なくなりエコにつながるなどメリットはいろいろあります。[ならプレ]があることで、奈良の木の需要が増えることにつながれば良いと思いますし、吉野スギや吉野ヒノキが使いやすい木材であるという印象を持っていただければ嬉しいですね。」

  • 機械加工の精密さも素晴らしいが、職人の丁寧な技にはかなわない。

住む人と山を繋ぎ、奈良の木の価値を伝える「工務店」

ここ数年、健康志向やエコ志向もあり自然素材で家を建てたい人が増えています。産まれたばかりの子どもが過ごす健康的な環境を考えたり、年齢を重ねても過ごしやすい家を好んだりと、理由はさまざまですが、家の内装に木を使うと、触れたときにぬくもりを感じるだけでなく、温度を調整するので過ごしやすくなり、音の響きも良いため、住む人々は木への愛着や親近感を持つといいます。奈良の木の良さをもっと知ってもらうために、エンドユーザーとの距離が一番近い存在が「工務店」。創業当初から奈良で工務店を営み、カラダに優しい家づくりを考える「株式会社スペースマイン」の代表取締役社長、矢島一さんにお話を聞きしました。

「お客さんが本当に住みたいと思う家を一緒に創りたい思いから会社を設立したのが母である創業者。家族が気持ち良く健康に暮らせる家こそが理想の家です。そのために、無垢の木や漆喰といった自然素材を使うことを心がけ、実際にそこに住む家族のことを一番に考えて、本当に良いと判断したものだけを積極的に取り入れてきました。その一つが奈良の木。お客さんと話すときは、基本的には奈良の木ありきで家をつくる話をさせてもらっています。自社では奈良県・十津川産の木材を取り扱っていますが、その多くは他県へと出荷されているのが現状。地元の木をなんとかしたいという思いもあります。また、家づくりに携わる中で、「自宅がどんな材料でできているのかをどれだけの人が知っているのだろうか」という疑問が生まれました。自分の家に使われる木がどんな風に育ってきたのか、それさえわからないのは不安ではないか。生産者の顔が見える農作物などと同じで、自分の住む家に使う木も生産者の顔が見えるほうが良いのではないかと考え、私自身、奈良に生まれ奈良に暮らす者として、住まいを提供する者の視点だけでなく、山の視点とお客さんの視点を思い、地産地消の家づくりをはじめました。」

  • 十津川村の山から伐り出された木材。
  • 家に使う木に実際に触れ、選んでもらうという取り組み

「現在は、十津川村森林組合と一緒に、産直住宅に取り組む[十津川郷土(さと)の家ネットワーク]というグループをつくり、私たちだけでなく賛同する他の工務店の方々とともにすすめています。また、家を建てて実際に住むお客さんに山と接点を持てるようにしたいと思い、山や製材の工程を見学するだけでなく、家族で山に入り、自分たちの家に使う木を選べるようなツアーも開催しています。これは一例ですが、小さい時に木を選んだ子どもさんの一人は、大きくなってからも家への思い入れがあり、将来自分が住むという気持ちを持ってくれていたんです。奈良の木の良さをダイレクトに伝えられるのが私たち。そのために何ができるのか、これからも新しい試みにチャレンジしていきたいです。」

木の空間に居ると気持ちが安まりませんか?爽やかで癒やされるスギやヒノキの香り。素足で歩いてもあたたかくて、ぬくもりのある無垢の床。自然のゆらぎでリラックス効果があるといわれている木目。木は、心地よさだけではなく、人の健康にも良い影響を与えてくれます。

奈良の木が住まいになるまでの知られざるストーリー。山、市場、製材所、流通、工務店という、たくさんの人の手を経て木材としての価値が高まり、想いが運ばれていることに気づかされます。健康的で気持ちの良い環境をつくることができる奈良の木の魅力や品質に納得ですね。

 

文:土井淑子
写真・参照:「奈良の木」BOOKより
(「奈良の木」マーケティング協議会(2015年))

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