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文化村クリエイション vol.7 黒川岳 『タル イワ グルングルン』

文化村クリエイションは、先進的な取り組みを行うアーティストを招聘し、制作・発表を行うとともに、創作の過程を開いていく試みです。vol.7となる今回は、芸術家の黒川岳さんをお招きします。
黒川さんは、作品やパフォーマンスを通して人とモノの新しい関係性を探求しています。
今までの制作について「僕がやっていることは、子どもたちがやっていることと変わらないんですよ。」と、笑顔で語ります。
何かに抱きついたり、ぎゅっと握りしめたりしたときの、あの嬉しさってなんだろう?そんな原初の感覚をまっすぐに追い続ける黒川さんは今回、奈良で見つけた木樽や岩に心引かれ、それらを起点にリサーチを進めています。
黒川さんの視点を通して作品が生まれる過程を、ぜひご体感ください。
■作家コメント
奈良に訪れるたび、私はこの土地の持つ不思議な「時間」に魅了されてきました。
今立っている所から自分の体が果てしなく遠い昔へと繋がっていくような感覚。あるいは、そんな遥か彼方の時間がふと自分の直ぐ目の前に現れるように感じることもあります。この大地や自然環境、そしてそこに生きる人々の暮らしの積み重なりが、この言語化しきれない時間感覚を生み出しているのだと思います。
奈良の地で滞在制作をする機会をいただいたからには、この土地ならではの人や歴史、自然の連環の内に少しでいいから自分も混ぜてもらえるようにと願います。きっと、制作活動はそのための自分なりの方法なのです。
はっきりとした姿形を持たず掴み難いけれど、確かにそこにある。この土地に身を置いた作業を通して、奈良ならではの「時間」と向き合っていきたいと思います。
黒川岳
■作家略歴
黒川岳(くろかわ がく)
1994年島根県生まれ。京都府在住。2016年東京藝術大学音楽学部音楽環境創造科卒業、2018年京都市立芸術大学大学院彫刻専攻修士課程修了。
自らの体をもって様々な物・事にきちんと触れる(触れようとする)ことの喜びや不思議さ、難しさなどと向き合いながら、その時々に扱う素材や対象と関わる方法を見出し、あるいはそれらを見出そうとするプロセス自体に着目して作品制作を行っている。
過去の主な個展に「el cielo y el desierto están haciendo empanadas」(FINCH ARTS、2023年)「甕々の声」(アートラボあいち、2021年)、グループ展に「バグスクール:野性の都市」(BUG、2024年)、「美しいHUG!」(八戸市美術館、2023年)などがある。令和5年度京都市芸術文化特別奨励制度認定者。
■関連企画
会期中、アーティストトークやワークショップを行います。
詳細は文化村ホームページやSNSで随時お知らせしますので、楽しみにお待ちください。